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内容説明
若者支援の最前線の現場で現代の若者たちの“つまずき”から“立ち直り”までを追った6つのストーリー。
<「はじめに」より>
そのときでさえ、僕は大学を卒業したら働くものだと思っていたし、まさか“働けない”なんてことは夢にも思いませんでした。社会の状況をまったく知らなかったといえばその通りなのですが、少なくとも僕の周りには大学を卒業しても、働くことにつまずく可能性が誰にでもあることを語る人はいませんでした。
目次
プロローグ ある日、居酒屋で友だちから、「お前、何やってんだっけ?」と聞かれ、自分の仕事を説明した
第1話 有名国立大学を卒業したけれど。―ひきこもりになってしまったH君のこと
第2話 四月一日がタイムリミット。―おとなしくまじめが取り柄の草食系女子R子さんのこと
第3話 人生初の挫折は退職だった。―一度も失敗をしたことがないというI君のこと
第4話 賢そうでスマートなのに…。―仕事ができそうに見えてもできなかったW君のこと
第5話 親に安心してもらいたい。―自分自身の意に染まぬ離転職を繰り返すY君のこと
第6話 大卒の若者だって大変だ。―ウチのNPOにやって来た悩みを抱える若者たち
エピローグ 再び、真っ昼間に友だちに、「半径三メートルの世界」について、思いの丈をぶちまけた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
88
私も入社一年目が過ぎた頃だが本書に出てくる若者のケースにすごく共感を覚え自分と同じタイプの人が多いなぁと思った。中々相談できる人はいないなかそのような場所を提供する著者らのNPO組織というのは非常に大切なことだなと感じた。2012/11/04
藤月はな(灯れ松明の火)
46
「最近の若者は忍耐が足りない」と言われる。しかし、失敗もできないと怯えて突然、ぷつんとなったり、自分の能力もどう生かしたらわからなくてパニックになる気持ちは働いていない身でも身近な感情できりきりと胸が締め付けられました。例え、正社員になったとしても自分に合わなくて苦しむ人もいるし、親の期待に雁字搦めになって自分の進みたい道を踏みとどまる人もいる。家族の過保護による無神経さと透けて見えた自分への信頼のなさに泣いた者として「私には何もない」というR子さんの言葉がぐさっと来ました。休んだり、立ち止まることも大事2012/12/16
ぐっち
28
表紙のたそがれているシロクマに誘われて(各章の扉もそれぞれシロクマ写真で大満足)。大学卒業まで順調にきすぎた若者が、就活や仕事の初期につまずいてしまう話。うちは弟ががっつりニートだし、息子もこれからどうなるか不安なので、こういう風に支援してくれる人がいるのはいいなと思う。2016/06/26
Taichi Ishihara
16
読了。大卒だって無職になる。こういう、いわゆる「弱者」と言われる人たちの挙動や環境って本当に様々で、とてもじゃないけど紋切り型には言えないことが多い。いろいろな批判を浴びながらも(本人の甘えだ、ということが大半)、目の前の、生きることにこまっている人たちを助けようとする筆者たちの姿に共感を覚える。2014/04/07
昭和っ子
16
学生時代を難なく過ごせても、社会に出て勝手が違ったり、思い込みがあったりしてつまずいてしまい、会社をやめてしまう・・・。あらかじめ手を打つ、と言ったって学校を出てみないと分からない事もあるだろう。一斉に就職、それについて行けなければ取り残される、という制度は問題があるなーと思った。働き方に選択肢がある事は若者のみならず、子持ちの女性達も助ける事だろう。ここに出てくる様な支援機関がある、という事が心強い。2012/12/06




