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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
118
地味な内容の本だが、私には面白くて興奮しながら読んだ。明治時代には表記の揺れのあったことが述べられている。その例として、多く使われているのは夏目漱石の手書きの原稿。例えば、『それから』の原稿では楷書体以外に、草書体や行書体が使われている。明治期には現代の日本語のように書体が統一されていなかった。他にもさまざまな書物を例に取りながら、表記の揺れを紹介する。例えば「有難い」は「難有い」と書かれることもあった。明治の頃は、現代より言葉が多様で豊かだったのかもしれない。(続きます)2018/05/18
チャーリブ
38
題名は、むしろ「明治期の日本語」というほうがふさわしいでしょう。維新後は、社会体制と同じく日本語も揺れていた時期ですが、本書は、書き言葉についてその揺れを考察したものです。漱石の『それから』の自筆原稿の漢字に「新字体」が使われていたのは興味深いです。戦後に生まれた当用漢字表の「簡易字体」は、当時慣用されていた簡略字体から取られたもので、ここから「新字体」「旧字体」という区別が生まれたんですね。手書きの煩雑さが消えつつある現在、日本語の漢字はどこへ向かっているのでしょうか…。2023/08/02
katsubek
23
表記方法に的を絞ったところが面白い。漢字の使い方も面白いし、仮名づかいも興味深かった。2013/12/29
bapaksejahtera
20
近代日本の書記言語について、新たなメディアである新聞や図書、官庁文書を材料に、画期とその態様を探る本。しかしその述べる通り、単純な素地に簡単な導因が及んだ結果、明瞭な変化が生じたのではない事がよく理解される。よって論証には困難が伴い、短い紙幅で尽くせるものではない。それでも本書により、開化期以前に一音節に複数が宛てられた変体仮名も恣意的な用い方をのみされたのではない事、表記の規範としての漢語漢字音の歴史、白話小説等から招来された新たな漢語の位置づけ、活字文化の影響等々、改めて目を開く記述に溢れる良書である2023/02/03
かふ
19
明治の漢字表記を漱石から見るというような。漱石は新聞に連載小説を書いていたりして大衆(エンタメ)的でもあり、教育者でもあったから文部省下の規範にもわりと従っていたのでモデルとしては相応しいのかもしれない。短歌や俳句をやっているとネットには出てこない漢字があり、実際に困るのだ。それは言葉が生モノであることの現れなんだが、漱石の苦労は文語より口語にあったので、それを近づけようと江戸落語調にしたとか。あるいは当時外来語も漢字表記だったとか、なるほどと思った。2025/10/13
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