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内容説明
関東甲信越のとある田舎街……。犬猫くらいにしか見向きもされない“残飯おとこ”登場!! 『行け!稲中卓球部』『ヒミズ』の古谷実、2年ぶりの新作は、塩味たっぷりきいたシニカルコメディ。14年間、引きこもっていた残飯おとこが、自立をするため立ち上がる……。とはいえ、何もできるはずもなく、周囲に大迷惑をかけるだけ。己のため、“愛”のため、この想いをつらぬけるか!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
タク
13
最愛の妹を安心させるため、東京へ「社会的自立」の旅に出発したニートの青年が様々なトラブルを巻き起こす/『ヒミズ』や『シガテラ』の時ほどの切迫感はなくて、ギャグ満載で読みやすい。特に10年程前の古谷さんに期待されていた、そして本人も相当意識していたであろういわゆる「文学」から距離があるのが大きい気がします/新興宗教の成立する過程を見てる感じ2013/01/04
ぐうぐう
13
あくまで、現在という世界を映し出すことにこだわり続ける古谷実。前作までのシリアスさが控えられ、シュールな笑いが前面に出ているかに見える、この最新作も、実は例に漏れない。ニートである主人公が、社会的自立を目指すことが、健全さをもたらせるのではなく、逆に理不尽を生み、混乱を引き寄せるという不条理。この一筋縄ではいかないややこしさは、主人公の脳内のややこしさではなく、私達が生きるこの世界のややこしさに他ならない。世界の、残酷なまでのシビアさには、もはや笑うしかないということだ。2012/10/03
抹茶モナカ
11
古谷実の漫画は、若い頃、熱心に追いかけて読んだ。ふとしたキッカケで、この漫画の1巻だけ読んで、振り切れ方が懐かしかった。絵が上手になっていて、引き込まれる暴走キャラの活躍。こういうのは、常識が備わっていて、自身はそこから外れないから書けるのだろうか。2022/05/01
Taxxaka_1964
8
ヒロインが妹、主人公がシスコンの社会不適合者設定が新機軸。新たに出会う男たちやまたまた登場する美人の女の子と言い、不穏な日常においても警戒感なく知り合う登場人物達。古谷実印と言える。2025/12/07
メルキド出版
8
「……いいか……この世界はほぼすべて"普通"の人間のタメにできている」「普通を失った者は孤独を感じてしまう……だが本当の孤独を知る者は……本当の幸せを知る事ができる……」(中丸タケヒコ)2024/05/22
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