内容説明
古生物学の泰斗が「何にでも興味を持つ子供のような眼」で見つめた日常は、新鮮な“発見”に満ちていた! 落語のこと。軽井沢の不思議な店のこと。逃げ出した見世物用のコブラのこと……。自然史科学者が平明な文章で綴る随筆集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
niisun
12
湯川秀樹さんの本で、科学者の書く随筆の面白さに味を占め、花井さんのエッセイを手に取ってみました。 花井さんと言えば、日本初の恐竜の化石を発見した古生物学者であり、カイミジンコの研究者。 本の冒頭で、「自然や専門のカイミジンコを観察したときの、その眼で世間を見たい」という言葉通り、素直な視線で、自然の風物やリゾート地「軽井沢」の姿、虫と人間の関係、果ては、大学教育のあり方などに対する思うところを綴られています。日頃、接する世界や時間的スケールが大きいからか、その眼差しは一貫して温かい印象を持ちました。2015/07/22
feodor
8
カイミジンコというミジンコの研究を中心とした生物学者の人が書いたエッセイ。大学教育とは何か、学問とは何か、ということを暖かい語り口で語ってくれている、そんな感じ。 末尾の「底なし三角形」は自然科学について語っているもの、と感じるのだけれども、あまり頭に入ってこなかった。 2012/11/14
Toshi
3
川上弘美さんの「大好きな本」に紹介されてた。古生物学者による日常諸々のエッセイ、面白かった(^O^)/最後にのってる「底なし三角形ー自然史科学教育私見ー」は素晴らしかったぁ~。自然史科学教育についての考察が素晴らしいんです。う~ん、説明出来ない。ここは小冊子にでもして誰か全世帯に配布して欲しい(◎_◎;)2016/01/06
tomo
2
理屈っぽいのは職業柄なのか、個性なのか。でも、「カイミジンコ」という本当に小さな生物を専門として真面目に研究できるのは才能であり、それが文章に表れる人柄なんだと思う。2012/09/06
takao
1
ふむ2018/02/28