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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
38
#感想歌 #短歌 問題をまず解決する適正な技術の具体例がいくつも 排水を処理する回転円盤の立体格子状接触体 バイオマスガス化装置でトラブルの連鎖断ち切る原因調査2017/03/12
おおにし
10
途上国へ技術援助をするとき、先進国が自らの発展と先進性を準拠として途上国を導くという考え方ではなく、途上国の人々と対等な立場で共通の目標を追うというのが、適正技術の考え方だ。本書はインドネシアでヤシの繊維を利用した汚水処理装置と、粘土触媒によるバイオマス発電プラントの立ち上げについての実践レポートであり、新しい国際協力のあり方についての著者の提唱でもある。この適正技術という考え方は途上国のためだけにあるのではなく、原発という巨大技術からの脱却を目指すこれからの日本でも活用できるものであろうと思う。2012/09/29
Ujiro21
5
環境負荷を代償にする発展に対して興味があって手に取ってみた。2012年発行であり、1980年代中盤からのNGO活動を紹介しているため途上国でのハード面での適応技術がメイン。面白いのは地元の人たちにより継続されることを前提とした視点。技術系の会社員であれば、直接社会に貢献できることに憧れを抱くが、著者の実践されたことは、ただの脱サラでは無く結果的に多くの人を巻き込み成功に導いた事業。背景にある真摯な技術的検討。会社でもCSRが当たり前に検討される現代ではあるが、この適正技術の考えに学ぶことも多いと感じた。2019/11/16
takao
3
筆者は、石油会社の技術者を経て、NGO APEX代表。 自分で設計して、現地に合う水質処理、バイオマスガス生成装置を開発。 日本での製品開発、技術開発はそれぞれの専門会社がいて、コストがかかるので、割高になるのではないか、としている。 家などが高いのも、そうかも知れないな。2017/11/28
Atsushi Nagata
3
今現在とある講習で適正技術という単語を耳にタコができるほど聞かされているが、まさにその適正技術の本。技術者であり、なおかつ途上国現地で長年活動してきた著者でなければ書けなかったであろう1冊。未だに途上国に不適正な技術を輸出することもある先進国の人々に読んでもらいたい。にしても、見田宗介の名前が出てくるとは思わなかった。2013/12/19