内容説明
まさか、10年後にこんな形で再会することになるとは。隠し撮りした写真を今も大切に持つほど、憧れていたあの人に。ワシーリー・デミドフとの面接を前に、ローラの思いは千々に乱れた。大丈夫、彼のほうはわたしのことなど知らないのだから。自分にそう言い聞かせて面接に臨んだものの、なぜかワシーリーはローラに異様な敵意を燃やし、次々と悪意に満ちた質問を投げかけてきた。憤然として帰ろうとしたものの、彼には切迫した事情があるらしく、翌日、ローラはワシーリーとともにモンテネグロへと旅立った。現地での厄介な交渉を仕切る個人秘書として、彼とふたりきりで。■追悼特集としてお贈りしてきたペニー・ジョーダンの2部作〈ロシアからこの愛を〉も、いよいよ最終話。前作に登場したワシーリーと、彼の妹の親友であるローラとの旅先でのロマンスをお楽しみください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
16
ものすごく久しぶりに再読。当初書いた感想を自分で読み、ふうん、そうか…と思う。ヒーローの思い込みの強さに苦笑。よくそんな性格で事業を拡大出来るなあと。とても優秀なビジネスマンとは思えないもの。まだハーレクインの世界に足を踏み入れたばかりで自分に合う作家さんを見つけるのが難しく、右往左往していた頃。ペニーさんはどうやら合わないと気づくまで結構かかった。ヒロインが愛情深く思慮深い女性なのは素敵なことですが、自己評価がここまで低いのは問題。好きな作品もいくつかありますが。2021/02/12
糸車
5
なんでこのヒーローが嫌いじゃないのかとずっと疑問に思っていた。誇り高く冷徹で傲慢。普通なら敬遠する。でも表面に出ているよりずっと感情豊かで、繊細なのも確か。感想を書くためにうんうん悩み、唐突に思い出した。前作で知った、異母妹に対する過剰なまでの庇護欲!彼女嫁に行っちゃったもんね、寂しいだろうね。つまり本来のヒーローは愛する人を守り甘やかすことを欲するとっても情の深い男性なんだ。腑に落ちた。これでヒロインの初恋の思い出のエピソードと、結婚を決意してからのヒーローの行動に安心してにやにや出来るようになったわ。2013/09/23
くろうさぎ
3
もっと平身低頭で謝って欲しいなぁ・・・。無駄にヒロインを傷つけたことをもっともっと反省し欲しいのになぁ・・・。ヒロインも、もっと強く言って欲しいな・・・。2013/11/13
MOMO
1
好い兄ちゃんがヒーローになった途端にろくでなしになるのは、お約束なんだろうか・・・。ワシーリー君ときたら、とんでもなく思い込みが激しいうえに、己の暴言をちーーっとも反省しないんだもん。勘違いに関しては、まだ謝ったみたいだけどさ・・・ねぇ、ローラちゃん、あれほどぼろくそにいわれたのに、何で謝罪を求めないのさ。いっくら愛していようと、そこんとこはきっちりしとかないと、ほっといたらいっくらでも付け上がるわよ、この馬鹿は!2012/10/23