中公文庫<br> 欺かれた歴史 松岡洋右と三国同盟の裏面

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中公文庫
欺かれた歴史 松岡洋右と三国同盟の裏面

  • 著者名:斎藤良衛【著】
  • 価格 ¥817(本体¥743)
  • 中央公論新社(2012/11発売)
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  • ISBN:9784122056701

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内容説明

内外から余りにも誤解されている松岡外交の正しいすがたを、世に明らかにすることが本書公刊の目的である――外務省外交顧問として松岡洋右を支えた著者が、三国同盟交渉の内情を中心に、内外勢力の狭間にあって戦争回避を模索した外交政策の真意をつづる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

itosan04

6
日本・ドイツ・イタリア三国同盟の条文を、俺が自分で書いたとの文章に出会ってびっくりした。松岡外相の長演説は有名だけど、具体的な内容に関しては今までなかなか書かれていない。松岡の思想を縦横無尽にここでは扱われている。本書は日本の戦争史を考える上でとくにドイツとの同盟を考えるうえで貴重な文献なのではないか。2016/11/30

筑紫の國造

5
「三国同盟」と「国際連盟脱退」で有名な松岡洋右の外交を、その盟友であった斎藤良衛が弁明した書。戦前活躍した外交官の著作はいくつか読んだことがあるが、その中でも本書は格段に読みやすい。だからと言って斎藤の松岡擁護が正しいかと言えば、それはまた別の問題だ。特に「日米諒解私案」を巡る松岡の態度は、斎藤がいかに弁護しようとも到底弁護しきれるものではない。要するにあるゆる責任を「陸軍の侵略」に押し付けているに過ぎず、本人が「邪推ではない」と述べている点も、かえってそれが邪推であることを自白しているようなものだ。2016/11/06

こまったまこ

5
松岡洋右の最も側にいて常に補佐し続けた元外交官で外務省顧問をしていた法学博士が松岡の名誉を挽回するために書いた弁明書。主に三国同盟と日米諒解案について松岡の考えが詳細に書いてあり分かりやすい。これを読むと彼の考えは正当であり、軍部の圧力がなければ開戦にはならなかったかもしれないと思った。ただ軍部の暴走は政府が抑えることが出来なかったので内紛は起きたとは思うが。なぜ松岡がこれ程誤解され嫌われたかは彼自身の言動と態度に依るものだろうが松岡内閣が実現していたら違った未来になったかもしれない。2016/03/28

almadaini

2
解説者は内容に否定的だけれども、アメリカとの戦争が起きても起きなくても、結果として日本が軍を中国その他から引き上げ、アメリカに従う形でソ連と対峙することになるという流れが必然であったのだろうなあ、ということが松岡の構想から見えたように思えて面白かった。2012/10/16

T-hiro

1
松岡洋右の側近だった筆者が、三国同盟を中心として、松岡外交について書いた本。1955年の本なので、60年経ってるのか……。国際連盟脱退の演説が凄い!位にしか松岡洋右を知らないし、日本の近代の歴史にも全然明るくない自分では、この本についてなにかを語るのは難しい。ちょっと勉強して出直してきて、再読しようと思う。ただ、キッシンジャーの本もそうだったが、外交に携わった当事者の本は、真の迫り方が違うので、とても面白い。2016/07/03

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