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内容説明
四国八十八カ所の寺を巡れば願いが叶うと信じられる“遍路”。学生、外国人、時に逃亡者。彼らはいったい何を願い求めて歩くのか。漫画家として行き詰まった男と、いつも仏頂面で無職の女。それぞれがそれぞれの理由で四国遍路旅に出て――。著者が実際に四国遍路で聞いて見て経験した様々な出来事を元に描いた、あらたな旅コミック!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
lily
13
「この四国でさんざん人の思いやりを受け取るくせに、人への思いやりを忘れたらダメだよね。」後半戦も心無い人々に腹立たしい思いを抱えながらも、ついに結願。家に戻り半年もすれば結願の気持ちすら忘れて元の人生に戻るかもしれないが、その時は遍路で得たいろんなものがこれまでと違った答えを出すきっかけになるかもしれない。個人的に非常に興味があるお遍路の実態を漫画で知れてよかった。実際に歩くことができるのは…早くて定年後かな。2024/07/18
古槍新垢
10
素晴らしかった。コミティアで発表されてるのをみて、買おうか迷っていたのだけど書籍化ということで。自分はこの人のファンだったので、『漫画家漫画』としての側面が結構キツいというか、半分はフィクションだとわかっていてもこちらまで胸が苦しくなるような描写が多々あり、しかしこんな漫画を描けたのかという思いが強く、正直その面白さに驚いた。縁あって仏教を学んでいる身としても興味深く楽しめ、自分もお遍路を成し遂げる『過程』を経験してみたいと強く思った。印刷か紙質が悪いのか頁が黒く汚れやすいのが気になる。あと女の子可愛い。2012/06/29
いっぽし
9
読み終わって何か救われたわけではない、けれども自分の「八十九番」に向かって一歩ずつ歩いてみようという気持ちになれる作品でした。私はこの漫画をドキュメンタリーとして自分のことと重ね合わせながら読みましたが、エンターテイメントとしても上下巻通して楽しませてもらいました。結願のシーンでは盛大にもらい泣きしましたが、結願はゴールじゃないんですね。結願の後には今まで通りの生活が待っているからこそ、「四国はどこにも流れていきません」という台詞が何よりも心強いんだと思いました。お遍路、行ってみたい。2012/07/25
JACK
6
☆ 筆者の体験を活かした四国お遍路漫画。代理で遍路を歩き、納経帳や掛け軸を売る業者、お遍路を狙う置き引き、女性との出会いを求めるお遍路、四国に逃げ込んだ犯罪者、日本が好きな外国人お遍路。「どんな仕事や人生にも考えていた通りに事が運ばないことがたくさんある。でも、あなたにしか出来ないことが必ずある」という僧侶のセリフは考えさせられる。いつも難しい顔をしていたOLさんが88番目の寺に到達した時の笑顔が素敵でした。漫画家の結願のシーンは何度読んでも泣けます。オススメ。2012/07/03
田中
5
面白い作品でした。白装束の歩き遍路事情と人の情け、それに漬け込む悪い人、そして道中出会う縁。車遍路の私には参考になりました。絵描きの「抑えられない衝動を吐き出し、目の前に叩きつける。その快楽こそが表現だ」納得でした。2013/11/08




