内容説明
安月給の生活苦。妻の本に触発された訳ではないが、小説に挑戦してみようと思った。しかし、何をどう書けばいいのかまるでわからない。なくされた原稿、冷たい編集者、山岳小説というレッテル、職場での皮肉。フルタイムで働きながら、書くことの艱難辛苦……。やがて、いくつもの傑作が生まれていく。事実を下敷きに豊かな物語を紡いで感動を生んできた新田文学の知られざる内面史。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タツ フカガワ
51
小説もあまり読まない気象庁職員が懸賞金目当てに「サンデー毎日」の懸賞小説に応募したのが作家・新田次郎誕生のきっかけだった。それが後に直木賞となる『強力伝』。以来、どんな思いを作品に込めてきたかを綴った内容で、作家と編集者／出版社の関係や各作品の裏話も面白く、巻末の藤原正彦「父 新田次郎と私」まで、ページを捲る手が止まらなかった。読みたい本がまた増えました。2023/12/09
i-miya
50
2013.02.20（初読）新田次郎著。 2013.02.19 （カバー） 安月給の生活苦。 妻の本に触発された訳ではないが、小説に挑戦してみようと思った。 しかし、・・・、なくされた原稿、冷たい編集者、山岳小説というレッテル。 職場での皮肉。 新田文学、知られざる内面史。 （新田次郎） 1912（M45）、長野県上諏訪の生まれ無線電信講習所（電通大）卒業。 中央気象台に就職。 富士山測候所、勤務。 1980、心筋梗塞の死。 2013/02/20
i-miya
47
2013.03.14（つづき）新田次郎著。 2013.03.12 ◎散歩道の選択。 散歩道を選ぶこと。 神戸市在住の人のように、朝食前に一山登ることは、東京では、奥多摩、丹沢、あっても一日かかる。 私、吉祥寺北町。 南方二キロの井の頭公園、 西方二キロのグリーンパーク、 北北西二キロの武蔵丘公園（富士見池）、 東方一キロの善福寺公園。 一、情緒。 二、車の問題、三、犬。 Ｓ43.06、『槍ケ岳開山』宗教登山試みて、ついに初登頂に成功した僧侶播隆（ばんりゅう）の生涯を描いたもの。 2013/03/14
i-miya
46
2013.11.24（11/24）（再読）新田次郎著。 11/23 ◎吉川英治文学賞 Ｓ49.01『アラスカ物語』650枚、書き上げた。 １回100枚ずつの作品、１年連載する。 若山美子－若くしてヨーロッパ・アルプスで急逝した鎌倉彫の作家で世界的女流登山家と、 今井通子（高橋通子）－医師であると同時に、世界的女流登山家の２人モデル、『銀嶺の人』。 吉川賞－『武田信玄』と一連の山岳小説、講談社から電話。 新田次郎、年譜。 （読了、2013.11.23 0845） 2013/11/24
i-miya
42
2013.02.21（つづき）新田次郎著。 2013.02.19-2。 （年譜、つづき） S30、少年時代、祖父から聞いた日本狼の話をまとめて、『山犬物語』。 S32.09、母、りゑの死。多方面の短編小説、多数手がける。 S36.07.11、気象庁の前課長、東大教授の佐貫亦男氏と共に、自費による公務出張でヨーロッパ旅行、各地の気象台を訪ねる。 S38.04、測器課長就任、同時に、富士山気象レーダー建設の大事業の責任者、受け入れる、引き受ける。 2013/02/21
