内容説明
人は、自らの力だけでは飛べない。希望、家族、他者の喜び、関係の網の目…そして、風のなすこと。「巣立ち」には、それを支えるいくつかの条件がある。
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目次
第1章 この時代に「巣立つ」ということ
第2章 関係を求め、関係に傷つく
第3章 学びをめぐる錯覚
第4章 お金をめぐる錯覚
第5章 巣立てないままの「モンスター」
第6章 飛ぶ鳥に自ずから吹く風はあるか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
絵美
9
とても優しい視線に満ちた 1冊だった。たとえば息子が 幼い頃からのひとつの夢を 自ら諦めた高校生の頃に、この本を読めていたら。。もっと彼をサポート出来たのでは、という 思いがよぎった。 大人のような外見になっていても こどもは 希望なしには晴れやかには巣立てなくなってしまう、希望とはそんなにも ひとを動かすということは、新たな夢をみつけてからの息子の姿に わたしも実感したことがある。希望と 巣立つ若者のまわりにある人間関係…必要なものは 現代に得難いようにおもう。読中 なんども泣いた。2018/12/06
長くつしたのピッピ
4
ほんの少し前までは、子どもを大切にする風潮や論調が多かったが、最近は厳罰化や、虐待など、少子化なのに子どもに対する環境が変化している。本のタイトルから、わが子の巣立ちに対するサポート的内容と思っていたが、どちらかというと全般的に世の中の子どもに対する見方が変わっているのを示唆していた。少子化の影響で、かまわれすぎの子どもが多く、自分を肥大化している傾向は年々強まっていると感じる。2016/05/03
みさと
2
子育て本かと思って読んだら全然違った。 子どもが自立するために力をつけるという教育観・世界観に対するアンチテーゼ。一人で生き抜くための力をつける・つけてやるのではなく、一人では生きていけない生き物として関係の網の目を張るという考え方。そして、巣立つためには飛翔を支える希望という風が世の中に吹いていなくてはならない。 子どもの問題は、実はおとなの問題であった。2017/08/13
kom
1
自分も被害者にはなりたくないし誰にもなってほしくない。加害者を許せるかと言ったら許せない。でもどの加害者にも「守るべき子ども」だった時代があるのだと考えると、なんともやるせない。加害者になるかならないかを分けるものは、人との繋がり、そして未来に希望を持てるかどうか、ということになるのか…2021/07/06
100分
1
確かに今の子どもたちにはモノは何でもあるけど、希望がないのかも。悲しい時代だなぁ2012/09/21