幻冬舎文庫 身ごもる女たち

著者名：真野朋子【著】

幻冬舎（2016/02発売）

• ISBN：9784344418134

内容説明

七年続く不倫相手の子を妊娠した真悠子は、煮え切らない彼に苛立ち、一人で産み育てると決める。無職の夫を養う漫画家の桃子は、連載が決まった途端、妊娠に気づくが、生活のことを考え中絶しようとする。元夫が育てる大学生の娘に会った珠代は、十六歳下の恋人の子を妊娠したことを告白する。「命」を宿した女たちの揺れる想いを綴る連作小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[machi☺︎︎゛]

好きな人との間に赤ちゃんが出来たら産める産めない別にしてまずは喜びがあると思うけど、この本に出てくる5人はまずは戸惑いからはじまり、紆余曲折して幸せになっていく。改めて赤ちゃんが産まれてくるのって奇跡くらい凄いことなんだなって実感。

2019/03/29

[まさきち]

身ごもった女性たちがそれぞれのハードルをクリアして最後には小さな幸せを見つける短編集。そんな女性たちがこんなことを悩むんだ、こういう葛藤にぶつかるんだと知れてかなり興味深かったです。

2014/01/27

[飴ちゃん。]

どの話も最後は希望を感じさせるような終わり方でとてもよかった。 妊娠や出産に対して様々な事情や悩みを抱えた女性たち。周りの支えを借りながら、自分とお腹の子の人生と向き合う姿がかっこよかったです。 学生の自分とは縁遠い話だけど、楽しく読めました。

2023/12/27

[赤い肉球]

初読み作家さん。ちょっと苦手な短編だったけど、どれも面白かった。特に漫画家桃子さんとキャリアウーマン珠代さんのお話。続きが読みたくなる作品だった。｢身ごもる｣未経験者な私でも面白く読めたので、経験した女性ならもっと面白く読める作品ではないかと思います。そして、これから経験予定の若い女性にもオススメ出来る作品です。

2014/05/12

[りゅか]

不倫の末に妊娠した、夢を諦めなければならなくなった、仕事が軌道に乗り始めた矢先に、19年ぶりの妊娠、不妊治療を経て授かったけど･･･等々、5人の妊婦さんをそれぞれ主人公とした短編集。暗い感じになりそうだったけれど、どれも最後は明るく終わっていたので良かった。子どもが出来たら無条件に「母親」になる人はなかなかいないんだな。

2012/09/25