集英社文庫<br> 魚神

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集英社文庫
魚神

  • 著者名:千早茜【著】
  • 価格 ¥440(本体¥400)
  • 集英社(2013/06発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087467864

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内容説明

かつて一大遊郭が栄えた、閉ざされた島。独自の文化が息づく島で、美貌の姉弟・白亜とスケキヨは互いのみを拠りどころに生きてきた。しかし、年頃になったふたりは離れ離れに売られてしまう。月日が流れ、島随一の遊女となった白亜は、スケキヨの気配を感じながらも再会を果たせずにいた。強く惹きあうがゆえに拒絶を恐れて近づけない姉弟。互いを求めるふたりの運命が島の雷魚伝説と交錯し…。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

397
小説は独特の幻想世界を造り出し、その限りでは泉鏡花賞の受賞も納得できるのだが。ただし、プロットの展開の通俗性と、ややもすると陳腐な感じがするのはまことに残念である。また、それこそが作家の意図であるのかも知れないが、物語世界の全体がいかにも造り物めいているのである。さらに言えば、神話的伝承と小説内の現象とが乖離してしまっているのが、惜しまれる。ただ、作品の全体に漂う、とりわけ結末部に見られるマゾヒズムは谷崎のそれを想起させるものである。2018/09/17

❁かな❁

106
千早茜さん作品を読むのは4作目。小説すばる新人賞・泉鏡花文学賞受賞作。とても幻想的で時代設定もわからない世界観の物語。世の中から切り離された島で生きている、とても美しい美貌の白亜とスケキヨ。姉弟かどうかもわからないですがお互いに強い心で惹き合い、寄り添ってきた二人。とても辛く痛々しかったです。ですがこの独特で幻想的な美しい雰囲気に惹きつけられて一気読みでした。蓮沼が後半魅力的でスケキヨの優しく繊細で強いところも素敵です。恐ろしいと美しいは同じとスケキヨ。残酷で奇跡に近いくらい美しい作品。千早さんいいです☆2014/01/05

ちーたん

86
★★★★☆幻想的で妖艶なお話。初読み作家さん。舞台は大遊郭のある閉ざされた島。その島に捨てられた姉・白亜。弟・スケキヨ。兄弟であるかも定かでない二人は自分の存在意義を互いを思う事で心の拠り所にして生きる。しかし島で生きる宿命というべき別れが2人にやってきて…。白亜は絶世の美女となり、一番の遊女となる。一方スケキヨの行方は?2人の運命は?再会する事は出来るのか?島に伝わる遊女と雷魚のお伽噺。夢を食べる獏など幻想的な世界観は何を読んでるのか正しくは把握出来なかったけど嫌いではない世界観だった✨2020/01/29

nico

73
初読みの作家さん。とても不思議で妖艶な世界観。全体がふわふわしたとらえどころのない靄に包まれているようで、でもヘドロや血のどろどろした生臭さも漂ってくる。一大遊郭の栄える閉ざされた島を舞台にした姉弟の物語。幼い頃からピッタリと寄り添い互いの存在のみを認めて生きてきた二人。やがて離れ離れになっても常に互いの存在を拠り所に各々の場所で生きていく。古来より伝わる雷魚伝説や、浮き世離れした島でのその場限りの男女の逢瀬に妖しさを感じる。お伽噺のファンタジーと人間の生々しさが共存した、不思議な余韻の残る物語だった。2017/04/23

扉のこちら側

71
初読。いまは現代なのか、それとも大正か昭和なのか、伝説の残る島の美しい姉弟の物語。遊廓の香りや不思議な薬師や、時代同様に日本なのか架空の異国とも思える不思議な空気。千と千尋の神隠しの冒頭の風景が思い浮かんだ。美しく怖い。2013/02/20

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