内容説明
天皇は神にもなるが、怨霊にもなる!
125代に亘る世界最古の王室・天皇家。御簾(みす)の奥で平穏に続いてきたかに思える皇室だが、実は権力闘争や謀略など、壮絶なドラマが絶えなかった。暗殺、呪殺、憤死などで「怨霊」になったと信じられた天皇が何人もいる。歴代天皇はこれら「怨霊になった天皇」が日本国に祟らぬよう祀り、荒魂を鎮めて「神」にし、その絶大な霊力を現世に活かそうと考えてきた。ここには、天皇は民の安寧を祈り、民は皇室の弥栄を願うという他国には見られない王室と国民の近しい関係、つまり日本の国柄が見てとれる。
明治天皇の玄孫である著者が、崇徳天皇を中心に独特の視点から「天皇家の怨霊史」をひもとく。
あなたはご存じだろうか、崇徳天皇の800年式祭に昭和天皇が勅使を送られていたことを。そう、これは現在にまで続く天皇と怨霊の裏の歴史である。
発刊時、話題を呼んだ同書、待望の文庫版を電子化!
天皇は神にもなるが、怨霊にもなる!
目次
序章 蘇る崇徳天皇の怨霊
第1章 悲運の天皇
第2章 憤死と怨霊
第3章 怨霊渦巻く平安京
第4章 生きながら天狗になった崇徳天皇
第5章 天下滅亡の呪い
第6章 魔王が生む魔王
終章 天皇怨霊史、終着へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yamatoshiuruhashi
46
読み友さんから教えてもらった本。怨霊とは何か。何故に怨霊が生まれてしまうのか。そこも論じられながら、怨霊に祟られた結果歴史がどうなったのか。あるいはこういう歴史となったのは怨霊のせいだ、と言われたことが良く理解できる。日本の皇統は、皇統それ自体を滅ぼそうとした外的な動きに直面したことはないと言える。が、内部での後継争いとはこれほど熾烈であったのかと改めて考える。しかしそれもご本人たちの問題と言うより天皇を利用しようとする輩のためが大きいようだが、最大の怨霊・崇徳院は何故か。歴史としても怪談としても堪能。2021/08/28
るっぴ
14
「怨霊になった天皇」の話。真実味があって、怨霊はいると思えた。読んで良かった。2020/01/31
たねひ
11
崇徳院に興味があったので読んでみた。怨霊は生者の思い込みによって作られるものと言ってみたかと思うと祇園の女将が崇徳院の恋人の生まれ変わりだとか執筆中に怨霊の力でパソコンが壊れたという話が始まり、主張に一貫性がない。まあ、そもそも学術的な厳密さを求めて読むような本ではないと思う。皇族の怨霊を巡る大体の流れは分かるようになっている。崇徳院の話よりも早良親王などの奈良時代の怨霊の話が凄惨で印象に残った。明治天皇ではない方の著者の高祖父(怨霊になったわけではない)についてやたらと詳しく書かれているのもご愛敬。2019/11/05
kichy
7
後白河と対立した崇徳天皇の讃岐配流後の空しさ、自身の写経が都から返された時の悔しさなどを想像すると崇徳の怒りも尤だと思った。崇徳廟の近くに住む祇園の女将のエピソードも興味深かった。著者は歴史の敗者を許し祀り上げることで許す文化が古事記の時代から幾例もあり、このような例は世界史にはないと述べる。敗者は悉く歴史が抹殺されるのがスタンダードであり、日本の文化は特殊であるという。確かにそのような目で日本史を眺めると新たな発見がある。底知れぬ寛容さを力にする日本は素晴らしいと思わせてくれる書である。2026/07/04
しのだ@書店員復帰を目指し中!
6
最近、とある女性芸能人の子供の名前で崇徳天皇が話題になっていたので気になったので中学の日本史の復習も兼ねて読んでみた。最近の天皇は名前を聞いても思い出せたが昔になればなるほど、記憶から抜け落ちているので読むのに苦戦。しかし、崇徳天皇の怨念というのは凄まじい。この本がきっかけで歴代天皇に興味を持ったので勉強したい。2013/03/01
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