内容説明
あるとき、囁かれはじめた「死ぬほど旨い料理」の噂。
それは目にしたものを狂わせる禁断の料理。美食家、料理人、フードファイター、雑誌記者……。
ひとり、またひとりとその噂に翻弄され、それぞれの歯車がやがて噛み合い、軋めきながら回りはじめる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
りょうこ
66
過度のグルメと大食いの人に対する警告本?まだまだ広げられそうな気がするけど...(笑)意外にアッサリしてた。うまい具合に続かないかなぁ(^_^)他の方も書いていますが世にも奇妙な物語的な感じでした。発想は面白かったですよ。2012/05/31
ぷっくん
56
『死ぬほどうまい料理』『死ぬかもしれない料理』この本不気味でした〜〜笑。どことなく(笑うセールスマン)っぽくて面白く読めました^ ^こんなレストランがあったらちょっと怖くて行けないかなぁ(^^;;2016/08/08
有
49
噂の料理がある謎のレストラン、ホール。不気味な雰囲気の中にあるのは天国か、地獄か。何せ食に興味のない私は、別に食べるものがあればそれでいい味覚音痴なので料理の話か、さてどうしたもんかと思っていたら。話の拠点はそこではない。ぞっとする表現もあるが、伝えたいことがあるからこそ。食べることは生きること。食べることが娯楽になりつつある今、料理に何をどこまで求めるか。そもそも美味しい、美味しくないは本やネットで誰かが決めるのではなく、自分が決めること。足りることを忘れてはならない。彼女は食べて、どうなっただろう。2012/01/28
あも
48
『禁断のパンダ』で、このミス受賞。元料理人という経験を生かし、料理ネタの小説を何冊か上梓。単行本6冊中3冊は文庫化もされず、連載終了作品も書籍化されていない。どれもそこそこ読めるのだが、完全に消えた作家である。"死ぬほど旨い料理"の噂を聞きつけ辿り着いた人々は不気味な給仕人に、本当は"食べると死ぬかもしれない料理"であると告げられる。実際に口にした者の殆どが死んでいく。一つ一つのエピソードは悪くないが全体の構成のまとまりがイマイチでややぼんやりした味付け。この中途半端さが消えた理由なのかもしれないなあ…。2017/07/23
そのぼん
45
何とも言えない感覚になる作品でした。食べてはいけないのに、ついつい手を出してしまう料理、そしてそれを提供している奇妙なレストラン。世にも奇妙な物語に出来そうな作品でした。それにしても、禁断の料理ってどんなものなんでしょうか。食べてみたいような、恐ろしいような、複雑な気分になりました。2012/02/14




