『エミール』を読む

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『エミール』を読む

  • 著者名:苫野一徳
  • 価格 ¥2,310(本体¥2,100)
  • 岩波書店(2024/05発売)
  • ポイント 21pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784000223171

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内容説明

今日の教育に最も大きな影響を与え,広く知られる名著『エミール』.その中身は今なお驚くほど新しく,みずみずしい魅力にあふれている.この作品をどう味わい,どうわたしたちの思考に取り込み現実の教育に役立てるか.ルソーに惚れ込む気鋭の教育哲学者が,やさしく,そして情熱的に語る.『エミール』入門の決定版.

目次

はじめに
凡例
序章 天才だけど人でなし。そんなルソーをどう考えるか?
天才だけど人でなし
人間ルソー
〝同じたましい〟で読む
第1章 ルソーの思考法
なぜ架空の少年なのか?
子どもを見よ
「子どもの事実」とは?
伊那市立伊那小学校の実践
子どもは、自ら求め、自ら決め出し、自ら動き出す力を持っている存在である
「自然」とは何か
「自由」に生きるための教育
関心によって「事実」は変わる
目的はあくまで「自由」
まとめ
第2章 無菌室で育てない!
手足をめいっぱい伸ばす
愛着理論
無菌室に閉じ込めていないか?
気まぐれに気をつけよ
子どもを不幸にするのは簡単だ
少年エミールについて
ルサンチマンとは無縁な成長を
過剰な欲望に苦しまないように
丈夫な体でいるために
子どもを尊重せよ
言葉の教育で注意すべきこと
第3章 欲望と能力を調和させよう
一日に百回ころんでもいい
子どもを無力にしてしまってないか?
大人の善意が子どもの悪徳を生む
理屈ではなく事実を
ルールをつくり合う
エミールには友だちがいない?
みんなの「自由」のためのルール
不幸の本質は「欲望と能力のギャップ」にある
人と比べている限り、永遠に満たされることはない
エピクロス主義
競争の弊害
宿命論的人生観
分断される社会とその問題
「よく規制された自由」を
言葉をつめ込むな
遊ぶように学ぶ
そこに本当の動機はあるか
学校では「お手紙禁止」?
対話の文化・仕組みをつくる
のんびりした時間を大切にしよう
子どもを見る目を鍛えよう
第4章 「自己愛」をねじ曲げない
「それはなんの役に立つのですか?」
必要なのは、「学問を愛する趣味」と「正確で明瞭な観念」のみ
きのくに子どもの村学園
数学の新発見をする高校生たち
探究の扉を開く
奇術師のエピソード
第5章 性教育と道徳教育
「人間愛」と「あわれみ」
ゆっくり、ゆっくり
〇歳からはじまるオランダの性教育
歴史的人物を反面教師にする
サヴォワの助任司祭の信仰告白
だれもが「良心」を持っている
自然宗教
ソフィー
第6章 理想の恋愛を求めて
男女は平等であると同時に異なっている
男女の教育は異なるべき?──ルソーの限界
ソフィーはどんな女性か

ソフィーと別れて
「一般意志」をつくり合う
そんな国はまだ存在しない
結婚
終章 ルソーが示した道しるべ
『エミール』の続編
続編の結末
まとめ
欲望とのつき合い方を学ぶ

おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ta_chanko

16
子どもは自然の中で伸び伸びと育てるのがよい。大人がいちいち教えなくても、自ら学ぶ力を持っている。モンテッソーリ教育やサドベリースクールにも影響を与えたルソーの教育論。ルソーが実子を孤児院に入れ、自分で育てなかったことはさておき、共感できる内容。ほぼ勉強(特に五教科)という尺度のみで子どもの能力を判断し、それを大人が教え、子どもたちを競わせるような現代日本の教育はどうなのだろうか?一部の勝ち組と、劣等感をもった多数の敗者を生み出すだけではないのか。少子化や社会の変化が進む今、教育を見直していく必要がある。2024/05/10

今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン

12
ブログに書きました 「お子さんの不登校でお悩みの親御さんに激推し本」 https://connectron.love/2024/07/book/38770/2024/07/15

三色かじ香

4
エミール上巻だけ惰性で読み切って、あとは読んでない民としては、「エミールは名言がありすぎて読みにくい」という旨の部分に勇気づけられました。ルソーが、子供は自然に育つべきで、そのための環境を大人が整えてあげるべき、という主張をしていることが分かりました。よい入門書だと感じました。2024/05/03

かりん

2
4:《子どもを「自然」に育てるということ。》ルソーの名著について、現在の先進校の事例なども交えつつ解説してくれる本(ルソーに足りない同年代との対話も含めて)。ルソーがこだわった「自然」な育ち・学びについて考えるとことができる読書だった。無菌室に入れず、過剰な刺激を与えず…ということが、今のネット社会ではますます難しいのかもしれない。原著にもチャレンジしたくなった。メモ→生きること、それは呼吸することではない。活動することだ/「自然」な成長をしてきた子どもたちは、「凡俗な人の目には腕白小僧としか映らない」2024/08/27

takao

1
ふむ2024/08/20

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