内容説明
著者は、ある史観に立って第三者的に歴史を解釈すべきではない。歴史の当事者と同じ位置にあって、人の営みの歴史として捉え、学べる生きた歴史を提供したいという立場に立っています。
他方で、これまでの日本の古代史研究は断片的な部分研究が多く、古代史の全容を明らかにしていません。これは分析科学的なアプローチに止まっているためと著者は考えています。
これらの視点から、著者は、システム思考という新しいアプローチを駆使して、人の営みの歴史として、その全容を明らかにしたいと考え、この著作を執筆しました。
日本の古代史研究における解明すべき課題に対応した20の仮説を歴史の流れの順に設定し、仮説ごとに論述する形式をとっています。
中編は、西暦四世紀後半から七世紀、欽明天皇の御世までの中において、6の重要な仮説を設定し、論述しています。
この時代になると朝鮮半島には高句麗、百済、新羅という国家が誕生します。これらの国との交渉や抗争、中国王朝との冊封外交など、東アジアの動向がヤマト古代王朝に大きな影響を及ぼしてきます。東アジアとの関係を重視しながら、ヤマト古代王朝の興亡の歴史を紐解いていきます。
神功皇后の時代は、『魏志倭人伝』の記述と整合を取るために創作されていること、高句麗の広開土王の時代、朝鮮半島において、ヤマト王朝と高句麗が激しく戦っていること、その前夜において、東西に分かれていたヤマト王朝は再統一されていること、など、システム思考のアプローチによって見えてきた新事実を明らかにしています。
そのほか、継体天皇の王権交代における真相、武烈天皇から欽明天皇までの間における百済との関係の真相についても詳しく述べています。
目次
東の王、倭建命は忍熊王と戦った
神功皇后の摂政時代は捏造された
允恭天皇は、反正天皇の弟ではない(倭の五王の問題)
清寧天皇の没後、平群真鳥が一時日本を支配した
百済への任那五県の割譲は、巨勢男人が行った
欽明天皇は九州からやって来た
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