内容説明
大ベストセラー誕生と挿絵の関係、元祖婦人雑誌に見る美意識のありか、レシピ本の味読、文学巡礼の誕生、翻訳大国としての横顔など、長年愛読される書物から紡ぎ出されるイギリス文化の魅力を描く。
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目次
はじめに―古書の花咲くオックスフォード
いざ出陣―挿絵本は不滅なり
信じられない成果―婦人雑誌は花ざかり
善戦また善戦―ナンセンス詩人はいずこへ…
武器補充―レシピ本は笑う
しばし休戦―寿司をつまむゲーテ
接戦の末―ワーズワス、おおいに歩く
矢も尽き刃こぼれ―本は自転車に乗って
あやうい勝利―秘密は「蜜」の味
戦い終えて―翻訳三大噺
結びにかえて―遙かなるオックスフォード
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masabi
18
【概要】古書を切り口にイギリスの文化史を考察する。【感想】オックスフォードに降り立った筆者がオークションやブックフェア、古書店を通じて手に入れた本から当時の文化を考察する一冊。レシピ本を起点に粗悪な混ぜ物が社会問題になった食品偽装問題を引き出し、婦人雑誌から美の基準や悪名高いコルセットに触れ、掘り出し物の日記 の主の愛書家ぶりに思いを馳せる。博識である以上に古書にかける情熱が伝わってくる。2018/02/17
ごへいもち
18
イギリス版鹿島茂(同世代のようだ)?とまではいかない。ユーモアと目配りが足りない(一部???と思うことが)けどそれなりに面白く。古書に取り憑かれると誰もがこうなるのかな。「ユリシーズ」読むべきかな。資金はどうなってるのかな。甲南大学だからお金持ちなのかな2012/07/14
きりぱい
11
「世知にたけ・・経験豊かな友人となれば、それは古書になろう」で始まるオックスフォード古書修業。なじみの作家や作品、古書談義にわくわく。スコットの全集をオークションで落としたり、家政本で有名なビートン夫妻の項では、その蒐集ぶりと細いウエストの検証が面白い。愛書家でもあったピープスの日記から見えてくる社会の様相など、古書から逸れる話も色々造詣が深い。可笑しなギャグ?を飛ばす著者の、自由な古書ライフと地下書庫への招待に羨望の目を向けつつ、オークションで狙った本を落とした時にはこちらまで一緒にほっとしてしまった。2011/11/15
tom
5
イギリスにお勉強に行った学者が古書のオークションで遊んできました。面白い本をいろいろと手に入れて、とっても楽しむことができましたと、その報告の本。私は、英語をほとんど読むことができないし、古い英語となると遠い彼方の話なものだから、この本の著者には羨望と嫉妬。おまけに、古書の中から、本が書かれた当時の文化を読み解くことにまでつなげる。例えばレシピ本の中から文化をかいま見る。ひたすらうらやましい。ついでに、学者っぽくないゆとりの語り口、いいなあとため息をつきながら読了。2012/08/03
がぁ
4
本は好きでももっぱら図書館利用です。それでも古書の匂いや手触り、装幀の素晴らしさに触れた日々があったので、わくわくしながら読みました。本を愛することや、本の中に見出す歴史が生き生きとした文章で語られます。著者の熱意や感動がダイレクトに伝わってきました。2011/12/23
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