角川文庫<br> 当マイクロフォン

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角川文庫
当マイクロフォン

  • 著者名:三田完
  • 価格 ¥726(本体¥660)
  • KADOKAWA(2014/12発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784043944644

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内容説明

遊郭に入り浸り、地回りと揉め、生放送に遅刻する。NHK屈指のアナウンサーであり、独自の語りで広くその名を知られた男・中西龍は、おのれの業と因果に翻弄され、熊本、鹿児島、旭川、富山、名古屋、東京、大阪と、地方局を流転した。母恋いの激情に身を明け渡した男の、常識破りの行状の数々。芸の鬼となった魂に、安住の地はあるのか──。語りを、俳句を、母を愛した昭和の男の、一途な生涯を描く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

絶間之助

3
浅学にしてNHKのアナウンサー中西龍という人を知りませんでした。じっくりと聞いてみたかった。歌舞伎のセリフの練習をしていると、センテンスの切り方、アクセントの付け方に凄く注意して感情を表現しようとしますが、アナウンスもそうなんですね。美空ひばりが指名するぐらいですから、素晴らしかったのでしょう。また中西龍や周りの会社員が、出世や転勤、人間関係に振り回されるところは、同じ環境にいたものとして身につまされる思いで切なかったです。もっとも、中西龍の女性遍歴は驚くばかりで、これは全く身につまされませんでしたが。2017/03/27

きよ

2
素敵な本でした。美談だけじゃなく、教訓じみた内容ではなく、ホント人間味のあるストーリーでした。全てが同調できる事ではないですが、素敵な人生を過ごされた方だと思います。なんか、羨ましいです。世代的に馴染みがなかったので、沢山の方を魅了した声を聴きたかったです。(最近の鬼平犯科帳しか見ていなかったので、あらためて見たいと思います。)あと、鹿児島赴任の際のかすみさんとの話、最後にわかる早苗さんとの関係、切なくなります。 2013/08/21

しょういちろう

1
一見すると成功しているように見える人生にも、多くの困難が付き物ということがよくわかった。何を以って「幸せ」なのかは人それぞれなんだなぁ。大切なことを教えてくれた1冊。2016/02/05

Crystal.B

1
池波正太郎関連をあちこちクリックしていて、到達した本です。鬼平の渋くて個性的なナレーションを思い出しました。「歌に思い出が寄り添い、思い出に歌は語りかけ、そのようにして歳月は静かに流れ・・・」など数々の名フレーズを自ら書いていたというのには驚きました。あの語りで謹厳な人を想像していましたが、だいぶ、やんちゃでもあり、破天荒でもありな人だったのですね。人は見かけによらないな〜と思いつつ、読了しましたが、だからこそ、あおの哀感が出せるのか?と感じます。2014/04/18

tenma

1
この人のことを知ったのは、確か、まだ、高校生の頃のこと。裏方とは言え(しかも弱小)、一応、演劇部に所属していたので語りを勉強したことがある。芥川隆行や久米明なども好きだったが、中西龍は別格だった。何と言うか、渋い声と独特の間があって引き込まれる感じだった。こういう声のナレーションが減った気がして残念に思う。▼『レインコートが古びてきました。ひとつ買おうと思っています。』こういう何気ない一言も魔法のように生きた言葉に変えてくれる人だったと思う。2014/01/05

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