内容説明
ひきこもり歴20年の著者による、全国160万人のひきこもりと、その予備軍のための実践的ひきこもりマニュアル!! 「ひきこもりをいかにして就労させ、社会参加させるか」という従来の問題設定を否定し、まずはひきこもることの後ろめたさを取り除いて、安心してひきこもり生活を楽しむコツを伝授します。計画停電に合わせて寝る超エコ生活、1万円札に緊張する金銭感覚、毎日が屋内退避の安全生活…。人生のあらゆる石ころにつまづいてきたひきこもりだからこそ、見えること、言えることがある――。一生ひきこもってても、働かなくても大丈夫!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
36
就職先が見つからず不安な頃に発見。私もこの人と同じように、図書館と古本屋を行ったり来たりする生活をしばらく繰り返していたのだけれど、この本を積んでいる間にどうにか就業先を見つけてきました。働けることは嬉しいけれど、祖母と父と過ごした、この異様に蒸し暑く、何もかもが霞みに見えた、この長かった夏の日を、いつの日でも目を閉じると私はきっと思い出すのだろうと思う。働かない事を肯定されても、それでも私はやっぱり、働き者なのに本当は働きたくなくて、不自由に生きることを選びながら自由を尊ぶ生き方をしたいんだろうなあ。2011/12/03
まど
20
こういう生き方もアリなんだと理解したくて読んだけれど、どうしてもなまけものにみえてモヤモヤしてしまう。この生活のなかに自分が見えるから、何かの拍子に自分も同じようになってしまうと思って怖くなってしまうのだろうか。軽妙風な文章だけれど、作者や家族の苦しんでいる様子も伝わってくる。2012/12/29
hakootoko
18
持続してひきこもるために踏みこえるべきボーダーとその向こう側を提示された。安心どころか、わたしのひきこもりライフをゆるがす現実の未来を見せつけられた。いや、全然悲惨じゃないんだけど、良いのか?本当にそれで良いのか?いや、いいかも?2017/05/01
ふらん
11
ゆるーく読みながら、だんだん考えさせられる気分になったのは作者の術中にはまったためか。ブログでできた本やから、同じ主義主張が繰り返されてるけど、それを差っ引いてでも、読み手への興味を惹き付ける作者の力量が伺える。それにしても怠け癖を「精神病」の一つと認定し、障害者年金を与えろ、という組織があるというくだりにはマジか、と思った。2015/07/21
今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
9
ひきこもりの人は読んではいけない。不安をあおられるだけだから。後書きの一番最後にあった「立派な目標や大きな夢を諦めると、現実的な情けない選択肢がいくつも登場し、多様な生き方が可能になります。」つまり言いたいのはこれだけでしょう。2012/06/22