内容説明
第三次大戦後、放射能灰に汚された地球では生きた動物を持っているかどうかが地位の象徴になっていた。人工の電気羊しか飼えないリックは、かくて火星から逃亡した〈奴隷〉アンドロイド八人の首にかかった賞金を狙って、決死の狩りを始めた! 現代SFの旗手が斬新な着想と華麗な筆致で描く悪夢の未来世界!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
1198
冒頭から結語に至るまで、一貫して展開される終末世界に圧倒され、呑み込まれる。これほどの読書体験は、年間にもそれほど得られるものではない。最初はアイデンティティが問われているのかと思ったが、テーマは一層の深層にあるようだ。一方には生命への根源的な問いがあり、また一方にはどこまでも得られない、そしてそうであるからこそ渇仰される愛への痛切で哀切なまでの希求がある。そうだ。生きていることはそれ自体で奇跡的なことであり、同時に存在すること、それ自体で哀しみを背負うことだ。終わり近くの蜘蛛のエピソードは絶妙だった。2015/11/09
青乃108号
610
「ブレードランナー」は初公開時に劇場で観てその圧倒的ビジュアルにびっくり仰天した。原作はこの度初読。映画版とは色々異なり、共通するのは登場人物名(アンドロイド名)と主人公がお尋ね者のアンドロイド達を狩ってゆく、という大まかなストーリーの骨子だけ。映画版はかなり削ぎ落とされシンプルに解りやすい物だったが、原作はごちゃごちゃとかなりの要素が詰め込まれている。終盤は哲学的場面描写が多く難解であり、多分こんな事を言いたいんじゃないかな、と思いつつ読み終えたが違っていたら恥ずかしいのでここには書けやしない。2023/05/22
ヴェルナーの日記
610
いわずと知れた映画『ブレードランナー』の原作となる一冊。著者ディックの世界観は、概ね共通したパターンがあって、第3次世界大戦後の世界という設定である。地球は核の嵐に襲われ、地表の大半を放射能にさらされた。殆ど雲に覆われて酸性雨が常に降っている。大半の生命は失われて人工物へと代わり、人類は厭世観に捕らわれ、徐々に絶滅へと向かう。そんな退廃した世界で人間は、どう生きるのか?絶望の先に何かあるのだろうか?救いはあるのか?と、それでも生きることへの希望を捨て去ることの出来ない人類の苦しみがテーマになっている。2014/08/30
ehirano1
545
アンドロイドを巡る人間の逡巡を哲学的に描いた作品のように感じました。アンドロイドを受け入れる要因の1つとして、アンドロイドに「心」というか『ヒトと同じような意識』があるのかないのか?について主人公を介して読者が思考実験をさせられているように思いました。2025/01/02
おたま
403
アンドロイドと人間の違いはどこにあるのか、という大変哲学的かつアクチュアルな問題を扱った作品。アンドロイドと人間を分かつ点は「共感=感情移入」の能力だと思われますが、アンドロイド(AIと置き換えてもいいかな)が人間と変わらなくなってきたとき、または人間を乗り越えようというとき、「人間が人間であるというのはどういうところにあるのか」を考えさせられます。マーサー教についても、今のスマホやSNSに頼った生き方の根源を考えさせられました。2019/01/10
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