中公文庫<br> 開戦神話 対米通告を遅らせたのは誰か

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中公文庫
開戦神話 対米通告を遅らせたのは誰か

  • 著者名:井口武夫【著】
  • 価格 ¥838(本体¥762)
  • 中央公論新社(2012/11発売)
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  • ISBN:9784122055148

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内容説明

ワシントンの日本大使館が対米開戦を通告したのは真珠湾奇襲が始まった後だった。米国民は日本の「騙し討ち」に戦意を高揚させる。日本大使館員のミス、あるいはルーズベルトの陰謀とされてきた対米通告遅延の真因は? 新たな史料発掘の結果、意外な犯人が浮かび上った。渾身の労作!

目次

第1部 日米開戦アメリカからの帰国―大使館とホテルでの抑留生活、日米交換船による帰国(日米開戦の日のワシントン;共同抑留生活 ほか)
第2部 対米英戦への背景(日米の対立はどうして激化したか;日中戦争 ほか)
第3部 開戦前夜の交渉(日米国交調整交渉、対日経済制裁、首脳会談流産;東条内閣の成立による日米最終交渉と暫定取極の挫折 ほか)
第4部 対米最後通告の性格と最終覚書の手交遅延の解明―手交遅延はルーズベルトの天皇宛て親電が惹起(開戦通告か交渉打ち切り通告か;日本政府による開戦決定の秘匿 ほか)
第5部 責任問題の迷走(対米通告の遅延責任;開戦責任 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hiyu

5
一般論として開戦通告遅延の責任は一当事者だけでなく、感情論によるところなくもう少し幅広い責任論になるかと思われる。このあたりの差が著者の感じた怒りの一つなのかもしれない。実名を出して攻撃性を隠さない姿勢もそれを示唆している。歴史の在り方を著者が示したように、もっと知らねばならない領域である。何も論評・判断すらできない自身が情けない。2017/01/30

筑紫の國造

2
著者は大東亜戦争開戦時に駐米日本大使館で参事官だった井口貞夫の息子。真珠湾攻撃が「だまし討ち」となってしまったのは大使館の怠慢とされていた事に対し、新発掘の史料等を元に外務省と参謀本部の責任転嫁であると反論する。電文の原本を探し出して詳細に検討を加えるなど、信頼性は高い。しかし著者の根本に「父達は冤罪である」、という思いがあるせいか、独善的で強引な面もある。陸軍の責任を追求するあまり信頼性の低い回想を引っ張り出したり、奇妙な理屈で東條英機を疑ってみたり。そして、余りにも目立つ誤字が多すぎるのもマイナスだ。2016/01/22

unflyable

0
開戦通告が遅れた原因は大使館側の怠慢ではなく外務省と参謀本部にあると主張する著作。一次史料や証言をもとに大使館怠慢説の不自然な点を洗い出しているので、とても説得力がある。 終戦時の書類の大量焼却、関係者の鬼籍入りなどこの種の歴史の再検証には大きな難問が立ちはだかるがとても面白い試みだと思う。2015/09/27

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