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内容説明
工場の煙に覆われた螢光町の片隅にある、「光クラブ」と名づけられた少年たちの秘密基地。その場所で、ある崇高なる目的のために作られた「機械」が目を覚ました。「機械」の正体とは――!? 80年代、伝説の劇団「東京グランギニョル」の舞台を、鬼才・古屋兎丸がマンガ化した衝撃作。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
ほぼ漫画本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
青蓮
74
久しぶりに再読。9人の少年達が織り成す愛憎と裏切りの物語。14歳は思春期真っ只中で大人への入口に立つ年齢。薄汚れた大人にはなりたくないと未来を拒絶しながら彼等は夢のマシンを作る。衰えることのない究極の美を求めて。けれども色褪せない美しさなど何処にも存在しない。やがて光クラブはある者の企てで崩壊していく。残酷に血飛沫を上げながら。光クラブはエラガバルスの夢を育みながら実を結ばずに挫折した少年達の残酷劇、ユートピアなのだ。映画も見たけれど個人的にはやはり原作の漫画が一番。タミヤ君と雷蔵がお気に入りのキャラ。2018/09/01
ともかず
41
元は演劇だったんですね、ゾクゾクするこの雰囲気好きでした。私はもともと整った顔をしてるわけじゃないから、これから老いていく恐怖はそんなに感じていません(悲しさはあるけれど笑泣)。綺麗な顔に生まれた人は、綺麗な顔が自分のアイデンティティであるが故に、成長とともに訪れる変化が怖いのでしょうね。2018/09/17
澤水月
36
遂に映画化ですがご本人も繰り返しおっしゃるように、まず飴屋法水さん(ぐぐろう!絵でも表せないお若い頃の美しさ!)や嶋田久作、何より丸尾末広の元ネタの素晴らしさも知ってほしいなぁなど…(何かオトナの事情で併記できないらしいんだけど映画とか舞台に…) 絶対読んでるのにおととしまでマンガつけてなかったからなぁ。自分の仕事絡みでだと考えるとおそらく読了は2006年秋頃かと2016/02/22
ハイちん
29
エログロというか薔薇……。僕はどこへ行きたいんだろうと思いながら読んだ。愛おしいほどの狂気がぎっちり詰め込まれていて、頭がどうにかなりそうだったが、どうにもならなかった。ひょっとしたら、もっと若くて多感な時期に読んでいれば、人生観が変わっていたかもしれない。それだけのインパクトを持った作品だったと思う。2014/08/05
さくりや
26
圧倒的耽美。東京グランギニョルが活動している時代に生まれていたい人生だった。このときの飴屋法水さん程美しい人間を見たことがないし、血糊まみれになりながら「別に何も(表現したいことはない)」と言う彼に最高にシビれたんだな。調べる限り演劇版はかなり不条理で本当に言語化できないものを表現している感じ。漫画版は歪んだ愛情が主軸になっている上、裏切り者を探すサスペンス要素もあるので比較的読みやすい。猟奇的ではあるけどゼラもジャイボもものっ凄いピュアなんだよな、どこかで引き返して幸せになる道もあったろうに……。2020/05/03