内容説明
セクシャル・ハラスメントが日本に本格上陸してから30年、「流行語大賞」受賞から20年、そして今。
議論を呼びながら定着していった新しい概念は日本社会をどう変えたのか?
バブルと狂騒の80年代を背景に、〈セクハラ〉の上陸を決定づけた2つの裁判の当事者たちの証言から描き出す。
渾身のノンフィクション巨編!
目次
逮捕
運動
公判
主婦
判決
歴史
輸入
中傷
提訴
裁判
余波
無償
人形
決別
派生
現在
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
lovekorea
1
こういうのを読んでいると『昔は良かった』なんてファンタジーが完璧に嘘だとわかりますな。 時代が進むとともに少しずつ女性差別が可視化され、ゆっくりではありますが解決に向かっていくのでしょう。 2024/03/20時点で、車椅子ユーザーに対する罵詈雑言がtwitterに吹き荒れていますが、こういった差別が『昔話』になることを祈ってやみません。2024/03/20
ottohseijin
1
セクハラが日本に上陸して25年。現在では日本社会に完全に浸透し、男女の関係、さらには、パワハラなどの派生「ハラ」によって、職場などの上下の関係をも全く違ったものに変えてしまいました。そんなセクハラの原点となった1980年代の裁判についての記載が大部分であり、特に「福岡セクハラ裁判」についての記載は16章のうち7章が割かれており詳細に描かれています。2011/11/19
takao
0
ふむ。2017/06/20
きるけごーる
0
女性であるというだけで、訴訟においても裁判においても不利になるというのは現実に起こり得ると感じました。 人権思想や法律知識が定着していればよりすんなりと読破出来ると思います。2015/09/26
てくてく
0
西船橋事件と福岡セクハラ事件について詳細に取り上げながら、日本にセクハラという概念が輸入されて現在に至るまでをまとめている。関係する人物の生い立ちや時代というものについても触れられているところが興味深かった。また、支援者と被支援者の溝についても知ることができた。但し、結局、セクハラとして許容されないのはどこからなのかは未だによくわからない。2013/08/24