出版社内容情報
【解説】
科学は倫理的に使われなければならないという,確固たる信念で書かれた。
【目次】
内容説明
いま、急速に進歩している3つの新技術、太陽エネルギー、ゲノム科学そしてインターネットがあいまって、科学技術に革命が起き、社会に大きな変革が起こりつつある。新たな道具の発明こそが科学革命を主導するという考えと、科学は倫理的に使われねばならないとする確たる信念に裏付けられた本書は、科学技術の進歩に対する素晴らしい再解釈であると同時に、この科学革命のツールを世界規模での貧富の差を狭めるために使おうとする挑戦でもある。
目次
第1章 科学革命
第2章 科学技術と社会正義
第3章 宇宙への道
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
6
本書は邦題のような新技術による未来予測としても読める(原題:The Sun, The Genome, and The Internet: Tools of Scientific Revolution;2000)。が、著者が戦争を回避する技術活用を模索し、戦争を動機付けるエネルギー、土地、人間自身の変容可能性を各方面の専門家と対話し、コスト面と社会の変容の2面から模索していた点は重要だろう。ゲノム解析が大詰めの前世紀末、著者は遺伝レベルでの人間の変容過程で社会の二極化からコスト低減へ移行する社会を予想する。2022/03/06
マサトク
0
積み消化。ようやく。ダイソン博士の科学エッセイ。今となってはさすがに古びている部分もある。太陽△ゲノム△(やや×気味)インターネット○くらいか。最近ではダイソン博士があえてタイトルから外したAIのほうが有力視されてはいるよな(まあ、現状では未だディープラーニングのレベルにしても)。この本の生化学者と天文学者の例にある通り、科学研究に対する基本的な態度は通底させることができるはずだ、というのは悪くないアイディアではあろう。「できる」と知ることによって可能になることも多くあるという点では。好きな人には、な本。2018/06/24