内容説明
「一番の嘘つきは君だよ、れーくん」 月見月家の豪華客船『ナグルファル』。この船で『黒の箱庭』の≪グラウンド・ゼロ≫が主催する≪探偵殺人ゲーム≫の決勝戦が始まる! しかし、果無連理を迎えた月見月家が敵となってしまい、理解の能力である≪無数に扉のある高座≫も連理によって奪われ、消失してしまう! ≪災禍の中心≫を持った連理と対峙する理解、≪グラウンド・ゼロ≫と化した≪ドッペルゲンガー≫を追う交喙、生き残るのは誰か? そして、秘密を宿した『二羽の鴉』、全てが叶う『願いの箱』は誰の手に!? 「教えてやろう……この俺様の前では、お前の言う『真実』なんて何の役にも立たないということをな!」 ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蛇の婿
25
シリーズ最終巻。一気に読んでしまいました…内容についてはいろいろ感想があるのですが、ネタバレに付き大幅に割愛…大変面白く読ませて頂きました。理解可愛いじゃないか理解。特に第1ゲーム中盤から物語ラストにかけての理解…ってほぼ全部ですか。もともと一作目で彼女のキャラに惚れ込んで以来ずっと好きでいるシリーズなのですが、今作の理解の壊れっぷりは読んでいて特に素晴らしいw もう彼女の毒舌をこれきり味わえないかと思うと寂しくてたまりませんね…そしてれーくんの願いは…おそらくあの時にも発動していたのだろうな、とww2013/06/05
KUWAGATA
21
面白かったけれど、何というか、あまりに人が無造作に死んでいくのがちょっと…。脇役キャラにも描かれていない人生があるわけですよね? なのにストーリー上の必然性もさしてないのにポコポコ死んでいくので、最初はほんとに死んだのか信じられなかったほどです。最後、初と理解がどうやらハッピーエンドを迎えたのはほっとしたけれど(願い箱で予想はついていましたが)、どこかでちょっとわだかまりが残ってしまいました。難しく考えず、あくまで物語だと単純に楽しめばいいのでしょうが、そういう描写なしでも十分面白かっただけに、残念です。2013/01/31
さばかん
17
完結だぁ。満足だー。また最後の最後にさらっととんでもないようなことを言ってしまうあたり、最後の最後までこの作品のテーマ的な何かを貫き通したって感じが良いですね。なかなかの傑作じゃあないでしょうか。2012/01/07
VAVA
15
俺はスゲー好きだった。売れたかどうかは知らんが、俺はこういう話が好きだし、スゲー面白かった。続きを読みたいけど、続きはないし、それでいいんだろうとも思う。2014/06/01
シュエパイ
15
絶対的アドバンテージとして、探偵のシンボルとして輝いていた能力が、遂に破られる。本当の願いを口にした理解と、彼女を信じつくした初の、逆転劇♪あぁ、物語のなかでも最悪のタッグ相手に、失われた真実の代わりに嘘だけを持って立ち向かう様はやっぱり素敵なのです。答えを探すゲームじゃなくって、人の心をゆがめて導く"人狼"ゲームだからこその、決着のつけ方なのかもです。楽しく哀しく賑やかな殺人ゲームの、一件落着、なのです。2013/08/10