内容説明
九州キリシタン王国建国は、目前だった! 一揆軍の総大将・天草四郎は、天正遣欧使節・千々石ミゲルの息子だった。そして幕府軍を震撼させた長崎要塞化計画とは――ほとんど取り上げられることのなかった文献をもとに、日本史上最大の一揆といわれる島原の乱を大胆な推理で活写する、著者渾身の長編歴史小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Maybe 8lue
38
松倉の苛酷な税の取立てで妊婦が惨殺された事をきっかけに始まる島原の乱。棄教者千々石ミゲルの息子、天草四郎が統括する一揆勢が長崎でなく富岡城に進攻し好機を逃して籠城策に。葡と蘭の利権争い、戦における父と子の世代間格差、原城の攻略などを天草側と幕府側の交互の視点で語られる。文字だけで高揚させられる戦の描写、生き生きと描かれる人物のおかげで分厚いけれどすぐ読み終えました。この本では天草四郎はマニラへ行った事に。彼の海上歩行は地元の人なら知ってるのでは?という仕掛けでしたが、伝説なんて実際はそんなもんでしょ。2015/01/19
micari
3
13.すごくすごく長かったです。聞き慣れない洗礼名+実名表記がややこしくて、中心になる人物が誰なのかもわからず、少し読んでは閉じるの繰り返しでした。一揆の大体の流れはわかったけど、天草四郎という人物のことはよくわからず。歴史的にハッキリしてない部分が多い人物なので仕方ないけど、もう少し存在感をハッキリとした感じで書いて欲しかったかな。2022/04/28
ちょん
3
残念。挫折。2012/09/11
かろん
2
天草四郎というとファンタジックなイメージを持ってしまうけれど実際はこんな風に祭り上げられたんだろうなと感じながら読んだ。 う~ん。誰を書きたかったんだろう。島原の乱そのもの、島原の乱を取り巻く人たちが描きたかったのかな。丹念に資料を当たってあるのでその当時の事実は浮かびあがっているけど、誰かの言動とか世の中のうねりみたいなものに沸き立つ感じがなかったかな。淡々と客観的な視点で読む感じだった。2011/08/07
satoshi
2
島原の乱の一般的な扱いとしては、天草四郎を絶対的カリスマとして英雄視するものが多い。その点で、天草四郎がほとんど存在感を示さない飯嶋和一『出星前夜』は画期的で新鮮だったんだけど、この『幻日』での天草四郎はカリスマではあるけれど一人の人間でもあり(籠城中の彼の二つの顔は象徴的)、物語も悲惨ではあるけれど最後に爽やかな風も吹いた。/少し前に松平伊豆守信綱についての本を読んでいたことも、この小説を読むにあたってプラスでした。/金鍔次兵衛についての本も買ったまま未読なので近いうちに読みます。2011/06/16
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