内容説明
予告状を勝手に送りつけては謎を解くと宣言し、木塚を連れ回す傲岸不遜な探偵・摩神尊。例によって木塚が無理矢理同行させられた先は、装飾から調度に至るまで全てが猫モチーフにまみれた異様な館だった――(「カタコンベの謎」)。空前絶後の予告探偵・摩神が、連綿と受け継がれる血脈に潜む五つの「謎」を解く、異色の連作短篇集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BUBI
15
希代のバカミス「予告探偵 西郷家の謎」の続編。あの「なんじゃこりゃー!」な小説によもや続編があるとは。もうだまされてなるものか、と5つの短編を順に読んでいくわけですが「銀座」?「有楽町」? あれ、おかしいな。確か「予告探偵」って小説は…。読んでいるこちらの予想を裏切る展開の数々。ただ、最後まで読んで思いました。もし私が摩神尊だったら同じようなことをするかも、と。だって、いかに「天に届かんとするほどの徳と神のごとき英知を持った尊ぶべき人物」だったとしてもひとりぽっちはやっぱりさみしいものね。2018/03/18
雪守
8
本格ミステリの事件の謎解きに一捻りを加えた連作短編集。その一捻りがどのように来るか判別が付きにくいので、流れに釣られるとシンプルなネタでも騙されます。でも探偵の摩神の正体がありがちな設定だったことや前巻のその後の様子がなかったことが原因で、ちょっと消化不良かな。2011/06/05
A
6
予告状を送りつけ謎を解明する探偵の話。不思議な世界観の話でした。2016/12/13
もも
4
謎を解決することは予告できるのに、何が起こるかは予測できないという設定が面白かった。木塚家に幸あれ……。2017/12/28
ほむ
4
勝手に予告状を送り付けは謎を解決していく探偵が主人公の短編ミステリーです。ミステリー自体はそこまで複雑なものではないですが、相棒の木塚さんの謎が面白かったです。前作があるようなので、先にこっちを読んじゃったみたいです。2016/10/02