内容説明
チュニジアを皮切りに、中東で長く続いた独裁体制が次々と倒れている。民主化の流れはもはや止められないが、各国の政権崩壊により、さまざまな火種が現実化する可能性を著者は指摘する。「民主化ドミノ」はなぜ起こったのか。そして、中東はどこへ向かうのか。日本および世界への影響はどうなるのか。中東の現状がこの1冊でわかる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mazda
19
同じアラブ諸国なのに、エジプトとサウジを非難しないアメリカって何??まあ、誰でも裏があるってわかるけど…。イランは石油がなくなったときのことを考えて、かなり早い時期から原子力に着手していたらしく、最近始めたかのような印象だったので以外だった。まあ、第一次世界大戦のときの英仏がなかったら、今も中東は平和な世界だったんだろうな、と思う。2013/07/19
スプリント
8
中東は宗教があるため一枚岩になることはなく、それが情勢を不安定にしている。本書が書かれたときはISの暗躍はまだ始まっていないが歴史を知る意味で本書の内容はわかりやすく参考になります。2019/06/30
ちさと
4
カタール在住中に、少しくらい中東の歴史と現状について知識を得ようと思い手にしました。内容は少し古いものになるので、中東関係の本を読むなら、もう少し新しい物がいいかもしれません。中東といってもカタールとイエメン辺りを比べると生活の質は雲泥の差で、なぜこのような事が起こったのか?等謎が解けます。
人民の指導者
3
単に「中東革命」についてのニュースが纏められているだけでなく、その背景にあるインフレ、貧困、イスラームの倫理から許されない独裁者や王族の贅沢、ネット・携帯の普及といった要素が分析される。だが残念なのは、いつの間にか中東革命からアメリカの軍産複合体やら石油戦争の話に移っていること。しっかりとした実証的な証拠がない一種の陰謀論が所々積み重ねられ、後半では結局恨米本になってる。あと、物理的に書かれた時期では不可能だったとはいえ、シリアに詳しく触れられていないのが痛いか。2011/06/01
たろう
2
二章で主だった国について、成り立ちから現状の問題まで詳しく解説があり、馴染みのない中東諸国についての理解の助けになりました。2014/03/24