内容説明
経済がグローバル化し、科学が進歩した世界においてなお、宗教の存在感は増す一方である。宗教を知ることなしに、政治や経済、事件の本質を理解することはかなわない。しかも、ひとつひとつの宗教を別個に捉えていては何も見えてこない。キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、仏教等、それぞれの歴史、教義、関係性を一気に学んでこそ、私たちは全体像を得ることができるのだ――現代人のための宗教ナビゲーション。
目次
1 一神教と多神教は対立するか―一神教の系譜(ユダヤ教;キリスト教 ほか)
2 仏教はなぜヒンズー教に負けたのか―アジアの宗教(バラモン教;仏教 ほか)
3 日本人は「無宗教」か―日本の宗教(特異な伝統の裏返し;中国の最新流行に学ぶ ほか)
終 いま世界の宗教は(宗教回帰の時代;クリスチャン=原理主義 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユウユウ
32
ざっくり面白かった。けっこう目からうろこもありました。神道とイスラム教の類似性とか。2015/05/16
calaf
17
一神教の関係はよく聞いた事があるけど、多神教の関係はまとめてあるのを読んだのは初めて(?)かも。結構新鮮な感じでした。そして日本は宗教の世界では非常に特殊な位置にあるのですねぇ...確かにこれでは、外国人への説明は難しくて当然かも...2012/12/03
佐島楓
11
どちらかといえば知っておかねばという義務感から読んだ本。もともと大きな流れがあって、そこから派生した宗教が多いというのはわかった。2011/08/14
あぽ
9
世界の宗教をざっくりとしか知らなかったので、一冊まるごと驚きの連続。かなり勉強になった。特に日本人が「宗教」という概念をこころの問題として捉えること自体、仏教に起因しているということ。そしてなぜ日本人が宗教を信仰している自覚に乏しいのかもよくわかる。ノートをとりながら読んだのでかなり時間を要したが、充実の1冊だった。これが千円以下なんて、やっぱり新書は凄すぎる。巻末にあげられた参考文献、全部読んでみようと思う。■併読:世界がわかる宗教社会学入門2012/02/22
和草(にこぐさ)
7
世界3大宗教は、キリスト教・イスラム教・仏教だが、ヒンズー教徒の数は仏教をはるかに超えている。「ざっくり」と題名にはかかれているが私にとっては奥深く感じたのはやはり無宗教だからなのだろうか…2013/01/19