内容説明
ギャグの王様が自分のことを書いたのだ!
不世出の天才ギャグマンガ家、赤塚不二夫。「天才バカボン」や「おそ松くん」「もーれつア太郎」などに登場する、彼の生み出した数々の面白すぎるキャラクターから、赤塚氏本人も破天荒な人間と思われがちだが、実はとてもノーマルで、人見知りの、ギャグのことばかりを考えている人間だったと述懐する。その赤塚不二夫氏がありのままの素顔で書き下ろした傑作エッセイ。
旧満州からの命からがらの引き揚げの思い出。連合軍の占領下で過ごした少年時代。伝説のトキワ荘での、手塚治虫、寺田ヒロオ、藤子不二雄ら、マンガ史に残る盟友たちとの出会い。夜の酒場で意気投合、ともに全力疾走で時代を造ったクリエイターたちとの抱腹絶倒の交友録。そして静かに語られるギャグへの真摯な思い。
その一言一言が、誰の中にも潜んでいる「みんなと楽しく生きたい人見知りな自分」の心に届きます。そして「これでいいのだ!」と自分のことを無条件に肯定してあげたくなります。人生が120倍面白くなる1冊です。
目次
第1章 ギャグジェネレーションなのだ!
第2章 トキワ荘の“凄春”
第3章 マンガは時代を写す鏡なのだ!
第4章 愉快な仲間と「今夜も最高!」
第5章 おんな流転記これでいいのだ!!
第6章 死んでる場合じゃないのだ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うたまる
2
漫画家赤塚不二夫の自伝。惜しい。やっぱ伝記は他人に書いてもらうべきだ。せっかく面白いエピソードを持ってるのに、自分で言っちゃあ自慢にしか聞こえない。またその道の大家として成功した人なのに、肝心な所は照れなのか毎度「不思議とそうなるのだ」と要領を得ない。第三者ならきちんと分析して解説してくれただろうに、残念だ。他、本書一の驚きは、天才バカボンがバガボンド(放浪者)を由来としていること。本書一の名言は、手塚治虫の「一流の音楽を聴きなさい。一流の映画を見なさい。一流の芝居を見なさい。一流の本を読みなさい」。2016/06/17
バームクーヘン
2
こんなに純粋で素晴らしい人そうそういない。 一流の人ってやっぱり皆根底がとことん純粋。 酒たばこセックスって俗に言われるワルイコトしてたって、子どもの心を持ったまま生きることを楽しんだ人はみんな面白いし、カリスマ性がある。2015/09/08
コタツ
2
赤塚せんせの魅力の源泉がぎゅっと詰まった本でした。これでいいのだと後で思えるよう、とんでもなくしんどい事も、辛かった事も、常に一生懸命に生きてる。だから昔語りも「楽しかった」「幸せだった」と常に綴られ、どこまでも魅力的に聞こえる。 ユーモアを交わす事に生命を費やせ。なんでもいいから楽しくしなさい。一生懸命、馬鹿な事しなさい。エールがいっぱい詰まった、元気が出る本です。2013/08/02
namunamuナムちゃん
1
これだけ人を許容できる器になりたい。彼はメチャクチャのように見えて、ロジックがある。そして、博学だ。それから、今の世を予言している。人が好きだ!とおれも堂々と言えるようになりたい。彼の愛がある語りが気持ちいい。シンクロする部分とかなわないなぁという部分があるから、気持ちがいい。2015/01/16
マグロ
1
赤塚不二夫の本。ときわ荘がめっちゃうらやましい。ラノベ板のときわ荘があったら引っ越しますわ。バカボン、全年齢対応型とは……アニメのリメイクでちょこと見ただけだったが、原作読みたくなった。世の中に完璧な善人も悪人もいないというのは同じ考え方。自分が素人小説書くときの一つのテーマだったりもする。にしても、ひみつのあっこちゃんが、赤塚さん原作だと知ったのがこの本を読んだ一番の収穫笑。ちなみにひみつのあっこちゃんは、子供のころがっつり見てた。2013/05/08