内容説明
彼の子供がおなかにいる――その事実を知ったマーリーは、一人物思いにふけっていた。子供の父親クリュザンダーはゴージャスなギリシア人実業家で、ふたりはいま、一つ屋根の下に暮らしている。妊娠を打ち明けたら、クリュザンダーはどんな反応をするだろう？彼がふたりの関係をどう考えているのか確かめようと、マーリーはさっそく、仕事から戻ったクリュザンダーに問いかけた。「ぼくらの間に関係なんてものはないよ。きみは“愛人”だ」返ってきた辛辣すぎるその言葉に、マーリーは凍りついた。だが運命は、さらなる悲劇を彼女に用意していた。■期待の新人作家マヤ・バンクスが、ギリシアの三兄弟を描く〈我が一族アネタキス〉。一話目は長男クリュザンダーの登場です。愛人が会社の機密情報をライバルに渡していたと知り、激怒して彼女を家から叩きだしたのですが……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しいたけ
72
切ない話と聞いていたのに、私ときたら「君は僕のものだよ、アガペ・ムー（愛する人）」に「ケッ」って言った。やばいな、エストロゲン不足か。ギリシャの島でのロマンスを読みながら、「よし、納豆食べよ」と心に決める。「心配しなくていいよ、ペダキ・ムー。君にぴったりのドレスを選んであげるから」。ぴったりドレスはますます心配。ちょくちょく挟まれるギリシャ語の愛の言葉に、ついつい吹き出す。罠、疑い、妊娠、誘拐、記憶喪失・・どれをとってもちょっぴり陳腐。よって「本当に愛してる、イネカ・ムー（妻よ）」ププ、やっぱり吹き出す。2016/11/08
ＫＡＺＵ@ 《フィフティシェイズ・フォーエバー》
26
心があなたを忘れても、身体が覚えてたのですね～(///∇///) ＨＯＴシーンはちょいちょいありますが、マヤ先生初期の作品なのか、まだ倒錯しておりませぬ(笑) でも、面白かった(☆∀☆) 次に進みます(^_-)2018/10/27
ちゃろ
8
★★★★★読みたかったアネタキスシリーズ1。記憶喪失、妊娠、拒絶、誘拐、裏切り。面白かった。一気読み。酷い酷いヒーローがヒロインが誘拐され記憶喪失になったのを知り葛藤しながら面倒をみる。ヒーローが自分の過ちでヒロインが辛い目にあったことを気付いて憔悴、落ち込み、赦しを請うところのクライマックスが良い。2016/09/13
mum0031
6
愛人のマーリーと、実業家のクリュザンダー。 妊娠した事で、未来について話し合うつもりでいたが、クリュザンダーに否定的な事を言われ傷つくマーリー。 会社の機密が漏洩し、マーリーが疑われ追い出され、直後に誘拐される。 ここまで、叩きのめされたらクリュザンダーと距離をおくわ…ただねえ…記憶喪失までは想定外。 2018/01/13
akiyuki_1717
5
再販されると知って、再読しました。出だしのヒーローの愚かさぶりには情けないけど、ヒロインが健気で、何度読んでも鼻頭が熱くなります。ヒーローの困惑ぶりと、自分の過ちを知った時の苦悩が、私のご馳走です2015/04/18
