プラ・バロック

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プラ・バロック

  • 著者名:結城充考
  • 価格 ¥715(本体¥650)
  • 光文社(2014/02発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334749224

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内容説明

雨の降りしきる港湾地区。埋め立て地に置かれた冷凍コンテナから、十四人の男女の凍死体が発見された! 睡眠薬を飲んだ上での集団自殺と判明するが、それは始まりに過ぎなかった――。機捜所属の女性刑事クロハは、想像を絶する悪意が巣喰う、事件の深部へと迫っていく。斬新な着想と圧倒的な構成力! 全選考委員の絶賛を浴びた、日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

184
また一人好きなヒロインが出来た。クロハユウ。強さの中にも優しさを持つ。これからの時代女は守られる存在ではない。2017年の集団自殺を思わせるが、10年近くも前にこのアイデアを考えたのは恐るべき先見の明。仮想現実と現代社会の壁が限りなく薄い。自殺者たちは生の執着を絶望的なまでに否定する。これが今なんだなと痛感させられる。犯人の描写をもう少し克明にしてほしい気持ちが残ったが、色々詰め込むとテーマがぼやけてしまうのだろう。これは嫌だなぁと思われた人物の共感できる側面も描かれ、人物造形の工夫もよかった。 2019/07/01

みも

148
着想が斬新で、また、クロハとアゲハ…この現実と仮想空間との同期性は巧妙だった。クライマックスは些かご都合主義的だが、作品の無機質さや荒涼感の肌触りが欠点を補って余りある。二つの世界で巧みに描かれる彼女の微妙な心理。畏れも悲嘆も葛藤も、弱さも強さも、また姉への憧憬や姪への愛情、そして諦観や憤激…。その細やかな描写は間違いなくクロハに魂を吹き込む。犯行動機や集団自殺心理が腑に落ちないのは残念。サプライズに拘泥するあまり現実味を削いでしまったか。それにしてもSNSは匿名の世界。そりゃ警察関係の方だっているよね。2024/04/02

徒花

140
うーんイマイチ。謎の殺人事件と、コンテナの中で行われた凍死による集団自殺事件はなかなか興味を惹かれるけれど、どうにも全体的にチグハグな感じ。登場人物をカタカナ表記する理由もよくわからないし、主人公の内面も描ききれていないから行動原理がよくわからん。サブキャラもあんまり魅力的な感じがしなくて、あんまのめりこめなかったなあ。ミステリー要素はほぼない。2021/01/05

青葉麒麟

112
警察の中で孤軍奮闘する女性刑事を見ると、柴田よしきや乃南アサのシリーズ物を思い出すけど、コレも中々良かった。主人公・クロハの容姿の描写があまり無かったので背が高いのかな?とかどんな顔付きなんだろう?って想像しながら読んだ。ある登場人物以外皆、氏名をカタカナにしてあるけれどそれも良かった。続編があるみたいだけど、タカハシ出て来るのかなぁ?2013/07/06

JKD

104
仮想空間と現実の境目をうまく曖昧にしているのでコトの善悪までもが曖昧に感じました。死を望む人と死を阻止する人、そこに死を促すものが出てくると単なる悪意ではない別の意思も感じます。しかし、これだけ死体が出てくるというのはインパクト強すぎですね。2015/02/11

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