藩札の経済学

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藩札の経済学

  • 著者名:鹿野嘉昭【著】
  • 価格 ¥3,344(本体¥3,040)
  • 東洋経済新報社(2014/03発売)
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  • ISBN:9784492371084

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内容説明

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藩札はどのように発行され、流通したのか。江戸時代の経済システムにおける藩札の意義はなにか。幕末期に藩札が乱発されたのは本当か。藩札に関する初の全国的研究。
【主な内容】
第1章 藩札前史としての私札の発展――伊勢国射和地方で発行された富山札を中心として
第2章 藩札の一般理論――経済学の視点から
第3章 藩札の流通実態――日本銀行による委託研究の成果を中心として
第4章 いわゆる藩札=信用貨幣論争について
第5章 銭匁勘定と銭遣い――江戸期幣制の特色を再検討する
第6章 幕末期、藩札は濫発されたのか――藩札発行高推計に基づき、濫発論を再検討する
第7章 藩札の整理について――明治初年における通貨統合の一側面

目次

第1章 藩札前史としての私札の発展―伊勢国射和地方で発行された富山札を中心として
第2章 藩札の一般理論―経済学の視点から
第3章 藩札の流通実態―日本銀行による委託研究の成果を中心として
第4章 いわゆる藩札=信用貨幣論争について
第5章 銭匁勘定と銭遣い―江戸期幣制の特色を再検討する
第6章 幕末期、藩札は濫発されたのか―藩札発行高推計に基づき、濫発論を再検討する
第7章 藩札の整理について―明治初年における通貨統合の一側面

感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

24
T町で誰も借りていない本とのこと。日銀出身の銀行のプロによる労作。専売制を背景に特産物の輸出による正貨獲得に成功し信用を得た藩札は幕末にかけて藩札への領民信頼回復で明治維新までの間、確たる交換手段として流通(結論ⅳ頁)。藩札の発行は寛文期以降(46頁~)。その先行研究は黒正巌氏の岡山藩札(1928年、52頁)と相当な蓄積があるという。田谷博吉教授によると、信用貨幣とは銀行の兌換銀行券か小切手に手形とのこと(110頁)。どんな貨幣にも信用があるから使用していると思っていたが、そのような概念もある。2015/02/23

メルセ・ひすい

3
15-14 同志社学校誌‘02~10 江戸時代諸藩で流通した藩札は、果たして江戸時代幣制においてどんな地位を占めていたのか。濫発され価値が大きく下落したという通説は本当か。様々な資料や独自の推計に基づき、藩札をめぐる誤解を解き明かす。 2011/05/22

ut_ken

1
先に『通貨の日本史(中公新書)』を読んでいたので理解しやすかった。そこから藩札をクローズアップしたようなもので、藩札以前に民間の紙幣的なものから明治の藩札整理まで。あと、「藩札は政府紙幣か信用貨幣か」「銭使い圏はあったのか」という論議についても。2017/10/25

Bom-birdman

0
フリーランチは堂々とやれば・・・大丈夫? 明治政府による藩札整理が面白い。藩が発行した藩札を、明治政府が新貨交換で市場価格の3割減としている。つまり藩札所有者は3割損。藩は解散(廃藩置県)で債務処理をしていないわけ。会社であれば、債務を返済した後に、残った資産を出資者で分ける。これぞ白昼堂々のフリーランチ。ところで日本国は多額の国債を発行している、しかし、この方法を使えば大丈夫かも? さて、この本を読む切っ掛けは、三菱UFJ銀行貨幣資料館で藩札を見て、これはいったい誰が使うのか不思議に思った。2018/08/29

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