内容説明
バイト帰りの大学生、早瀬薬子が助けたのは、妙な口調の美少年。そして彼は囁いた。「姐さん、殺したい相手はおりやせんか?」――【Lebor Fragarach】、病から逃れるため楽園を目指すリュクレーヌ。一方その頃世界の果てでは、一人の学者と彼を愛するウォーライクの元に妖精の書を抱いた少女が現れて――【Lebor Meabhal】、岩手での出来事に思い悩む伊織。散歩の先で、偏屈な老婆と出会うのだが――【Lebor Bricriu】。真実に近づく小詩篇第3巻!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KEI
6
購入。番外編の『小詩篇』だが、完全に本編。物語のバックボーン。キャラの根幹を語る上で避けては通れないものだった。本当に毎巻クオリティの高いものを届けてくれる作者。この作品10冊目だが、ファンをまったく裏切らない作者という印象を持っている。内容としては『復讐者の書』:薬子の鞘の主になるまでのお話。雛子さんもろストライクだったのに…。『裏切りの書』:この作品でかなり重要な話なのではないかな。伊織の親父さんは酷いわ。『毒舌の書』:この作品の高齢者の魅力は異常。どうやら新シリーズの構想もあるようで、期待大。2011/03/07
村正
3
待ちに待った新刊。内容も期待通りでした。復讐者の書:薬子先生とエルクのお話。薬子先生の境遇は分かった。しかし現在の薬子先生の書を求める理由はまだ分からない。なるほど矢張り頼通さんの事好きだったのね。出来れば此のお二方も結ばれて欲しいなあ。裏切りの書:なるほど・・・伊織くんの言う通り康頼さん父親失格だな。言葉の端々の自分本位さがとても不快。まあ、この人の善行といえば、この世に伊織くんを生み出したことかな?毒舌の書:まあ、恋人の枠組はまだ無理だよね。常葉先輩のおばあさんにも気に入られ家族公認の仲ですな。続く。2011/03/07
なりた
2
後書きにもあったけど普通に本編と続けてナンバリングしてもいいような短編集その3。薬子先生とエルクのお話がメイン。今の暮らしぶりをみると結局父親の世話になることになったよう。伊織はあんなことがなくても紅茶好きで違和感ないようにも思える。短編集はこれで終わりらしいので本編も終わりに向けてということになるのでしょうか。さつき嬢の出番がないのがなんとも。王子よりはさつきなんだけれど……。次こそがんばれ、さつき。★★★★☆2011/04/09
Giedi
2
薬子にはこんな過去があったんですね。ただ雛子さんはもうちょっと見ていたかったです。それにしてもあの父親はダメすぎです。最後は重い話になると思いきやなぜか軽い感じの展開で楽しく読ませていただきました。2011/03/21
F.key
2
短編集。ただし本編と深く結びついている話が多々。過去話満載でした。宮本父もようやく…と思った矢先にこの展開。最後の日常話がイイ意味で浮いてた。こういう話の方が好みだけど、この作品ではこれがラストだろうなぁ…どう締めまで持っていくか期待。2011/03/12