内容説明
与惣次行きつけの居酒屋に忘れられた風呂敷包み。中には位牌と骨壺、それに十両もの金が。最近馴染みになった老人・吉助が置いていったのだ。経緯を聞いた宗徳は与惣次を連れて吉助の住居を訪れたが、すでに引き払われていた。長屋の住人の話では、一緒に暮らしていた女が流行病で亡くなったという。そのとき突然、紀州犬の豪の吠え声が響いた。見ると袴姿の若侍が逃げてゆく背中が……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
37
面白かったです。時代ものの定番である勧善懲悪ものでした。シリーズもののようなので、他の作品も読んでみたいです。2022/05/15
kazu@十五夜読書会
16
足引き寺閻魔帳シリーズ第9弾。ハードカバー読了済み(文庫もダブル登録で、共読本に反映させる)橿原図書館。6話短編集、2話の「老いへの加勢」八百屋の息子2人と取り巻きが、両親をないがしろにする事を足引き寺メンバーが仕置きをする。今回は息子2人には甘く反省の機会を与えた。2013/01/29
くっきー
0
シリーズ9作目。今作は老人をターゲットとした悪事を足引きする話が多かった印象だったけど、目次を見返すとそうでもないので、内容が印象的だったのかな。2013/10/17
TM
0
9巻 宝塚図書館2024/01/16
きくちゃん
0
読みながら足引き寺シリーズの9作目だと初めて知ったが(良く見ると足引き寺閻魔帳と書いてあるではないか^^)氏のシリーズ物にしては珍しい時代物の王道を行く勧善懲悪となっており、肩ひじ張らずに読める娯楽的時代小説。高瀬川を舞台にした一連の連作物と時代背景は一緒だがひと味違う趣向となっており、仕掛け人を想起させる筋立てはなかなか痛快で面白い。安定感に溢れた展開なので肩ひじ張らずに安心して読めるところが気に入りました。ぜひ第一作目から読み進めてみたいシリーズである。2020/07/28