感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
りー
41
こいつはケッ作。名も無き市井の人々が想いを綴った本たちを所蔵する図書館に、自らの美しさに居心地の悪さを感じる女が訪れる。そんなキャッチーなプロットとは裏腹に、内容はどうでもいいような戯言と身勝手な男と女の褒められたものじゃないわずか一日の冒険についてのお話。原題の和訳が「愛のゆくえ」とはたいしたブラックユーモアで、内容すらあらすじに対するアンチテーゼとして描かれたんじゃないかってくらいにロクでもない。だけどそんな頽廃がなんとも魅力的なのだ。やっぱりブローティガン大好き!2016/08/30
紅香
30
確か西加奈子さんの『うつくしい人』の作中の棚にあった本で、ずっと気になってた一冊。題名からして恋愛ものかと思ったら、まあ、恋愛といったら恋愛?何とも掴み所のない不思議な話だった。感想書くのが難しい。空気を楽しむ本かもしれない。2017/03/22
ほほほ
19
70年代のアメリカ西海岸を舞台にしたストーリー。途中、中絶シーンとかアメリカとメキシコの国境の猥雑とした描写とかもあったけど結局ハッピーエンドだったからなんだか可愛いカップルの話だったな、という感想。ビートニクスとかヒッピーとか、よくわからないけどそういう香りを感じました。リアルタイムのビートルズも出てきたし。ブローディガンの小説に出てくる食べ物や飲み物が好き。2017/09/10
らびぞう
8
題名だけなら、甘〜いロマンチックな物語を想像するが、まず、主人公の仕事が、変わっている。図書館勤務で、そこで寝泊まりしている。そうして、その図書館が不思議である。普通の図書館のように、本を貸し借りはない。ただ、いろんな人が自由気ままに書いた本(作品)を受け取り、帳簿に登録して、保管する。毎日、誰が持ってくるかわからない本を、ただただ待つだけの生活に、変化が訪れる。その変化をもたらせたのは、自分の身体に嫌悪を抱く女性だった。その女性ヴァイダと彼は、どうなるのか?登場人物も少なく、舞台劇が出来そうな本だ。2023/02/24
ゆきえ
8
これまで読んできたブローティガンの作品とは異なる小説。でもとてもおもしろかった。でも、他の、今までに読んできた詩のような、夢のような作品の方が好きだな。2018/08/03
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