内容説明
家康は野戦指揮官として優れているだけでなく、巧みな外交手腕と緻密な財政感覚をも備えていた。天下統一に向けた家康の多面的な活動を辿り、自らの葬儀をも利用して「徳川の平和」を維持し発展させようとした後半生を描く。
目次
第11章 「対韓講和」に見る外交手腕
第12章 家康は「鎖国主義者」か
第13章 「貨幣経済」の導入と鉱山開発
第14章 継承されなかった「外交センス」
第15章 「大坂の陣」は家康の“策略”に非ず
第16章 「お袋専制と乳呑子」の悲劇
第17章 幕藩体制確立への「忠誠試験」
第18章 「大御所」の最期
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かつ
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引用は飛ばし飛ばしで読んだので、いずれじっくり読み直したいです。2015/02/18
ひっし~
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こっちも某観光スポットの入場待ちの間に読破。こちらは、家康の外交センス、豊臣家処分についてなど。どちらも、家康に対して世の中の人が持ってるイメージからは大きくかけ離れた彼の実像を描き出しています。2012/08/09
cybertiger
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下巻は家康の対外政策から始まる。家康は鎖国主義者ではなかった。オランダやイギリスの交易を積極的に推進している。加えて家康の経済感覚の鋭さも指摘する。大久保長安が革新的技術をもった鉱山技師ではなく手配師だったという解釈も面白い。ただ大阪の陣あたりから家康を贔屓しすぎのバランスを欠いた記述が目立ち始める。秀頼が徳川家の家臣という立場を受け入れれば豊臣家は生き残れた、と云う主張は納得しかねる。秀頼の一子、僅か八歳の国松を、市中引き回しのうえ斬首という極刑にしたのは豊臣家の存続を望まなかったからではないのか。2023/05/24