内容説明
美人妻と二人の娘。ちょっとメタボなサラリーマン鳥取五郎は充実した日々を送っていた……つもりだった。だが、夏休みの家族旅行で妻の不満が爆発！ おまけにまさかのリストラ宣告にキレてクビ！ 翌朝起きると妻子は姿を消していた。激しく落ち込んだ五郎は、東京発・各駅停車の旅に出た。その旅先で出会ったキャバ嬢と天才中学生。彼らもそれぞれに心の傷を抱えていた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gonta19
71
2010/11/13 Amazonより届く。2015/12/8〜12/10吉村さんのレイルロード小説と銘打った新シリーズ。いつもながらサクサク読めるストーリーで、得意の深層心理ものである。このシリーズは何作出てるのかな。おそらく完結していないだろうことが残念。2015/12/10
しのぶ
28
各停電車の旅が好きな主人公と速い手際がいいを優先する妻。すれ違い両親の離婚を危惧する健気な子ども。主人公のリストラ（クビ決定？）が引き金となって二泊三日の間ばらばら行動となる家族。旅の途中でそれぞれ感じるものがある様子。狙ったかのようなニアミスを繰り返した後のエンディングへの持っていき方は嫌いじゃない。シリーズ化の予定だったようだがこれはこれでまとまっていると思う。2020/02/16
ヤスヒ
20
鳥取五郎。４１歳。ある日、彼は会社から突然の一方的なリストラ宣言をされ、それにキレてクビになってしまう。そして彼に日頃から不満を積もらせていた妻はとうとうその翌日に書き置きを残し二人の娘を連れて姿を消してしまう。激しく落ち込んだ五郎は東京駅から傷心旅行に出る。それも各駅停車にこだわって…というストーリー。初めはダメダメ男が旅に出てそこから何かを得るというありがちなストーリーになるんじゃないか!?と予想したが少し違っていた。読後、ダメダメ男は撤回。だてに４１年間生きている訳じゃない。とても爽やかな話だった。2012/06/18
coco夏ko10角
18
妻と娘二人、メタボサラリーマンな主人公、よくある普通の家庭…だったが。レイルロード小説。途中はけっこう面白かったけど、ラストがあっさり。あとがきからすると続編の構想があったようだがこの本の発売が2010年11月なので…。2023/12/19
あつ子🌼
14
再読。いつも泣いてしまう。吉村センセの、優しくて不器用で、真面目で楽しいレイルロード小説です。 「あんたの歳で、人生投げやりになるのは早すぎるだよ。人間は、人生をあきらめた順に死んでいくんだからね」 …続編が読みたかったな(泣)2019/07/30
