内容説明
ヘレナはモデルとして名をはせたが、虚構の世界に嫌気がさし、引退して親友だった初老のイタリア人アントニオと結婚した。結婚生活は穏やかだったが、ある日夫が突然の発作で亡くなる――ヴェネツィアにある有名なガラス工房を遺して。工房は経営状態もよくないようだが、亡き夫の唯一の遺産を守るため、ヘレナは単身ヴェネツィアに向かった。サルヴァトーレは亡き父の従弟アントニオが亡くなり、遺された工房の経営を元モデルの妻が引き継ぐと知って愕然とした。歴史ある工房は、ずっと喉から手が出るほど欲しかったものだ。美しいだけが取り柄の欲得ずくの女に渡しはしない。彼は心に誓った。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
16
好みが合う読み友さんが絶賛されていたので探してみました。いや~今まで色々HQ読んできましたが、真の意味で男性と真っ向から(美貌だけでなく、知性と行動で)戦って男性を降服させてるヒロインを初めて読んだ気がします。ところどころにやりとさせられました。あと、ベネツィアの描写が素晴らしい!著者が休暇で訪れ、そこで30年以上連れ添うことになる男性と出会い、たった2日で結婚を決めた場所だからかな?すごく力が入ったお話でした。でも、男子は女子の亡夫さんにこれからも嫉妬することになりそうですね。2016/02/20
ちゃろ
10
★★★☆☆イタリア人ヒーローとトップモデルで未亡人のヒロイン。ライバル同士で惹かれてるのに距離をとり、軽快なやり取りが良かった。ヒーローの時折挟むユーモアが好き。ヒロインがちょっと気が強すぎるけどね。2017/06/01
ぽこ
8
強くて頭の良いヒロインが、ことごとくヒーローの裏をかいていくのが面白かった。2016/06/25
みろん
5
老齢の亡夫からガラス工房を継いだ元モデルと、一族のガラス工房を取り戻そうとしているライバル社CEOとのロマンス。ライバルとしても恋人としても、小粋にやりあうふたりの雰囲気がいい感じ! そのテンポが良かったから、それぞれ体験した暗い過去の説明は不要だったかも…。2010/07/29
月
3
★★★★☆上手いなールーシーゴードン。他の作品と同じような強い男と強い女の話なのに、飽きずに読める。2012/05/14