内容説明
応仁の乱以来、33年も途絶えている祗園御霊会を復活すべく三左衛門は洛中を駆け回っていた。だが、協力を得られた町は半分ほど。さらに幕府と対峙する延暦寺からは横やりが。病に苦しむ孫から「祗園さんのお祭り、連れてって」とせがまれる三左衛門は、悪疫から都を救うための御霊会を復興出来るのか(「祗園祭に連れてって」)。降りかかる無理難題に挑む人々を描いた7つの短編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糜竺(びじく)
21
短編集。それぞれの作品の主人公が周りの状況に翻弄される姿を上手く描いていて、個人的には面白かった。2022/01/23
みなみ
10
Kindle Unlimited で読了。短編集。「祇園祭に連れてって」というタイトルにひかれて読んだ一冊。長く中断されていた祇園祭を再開するのがこんなに大変でイザコザに満ちているとは……調整役は大変だ。短編の結末は、物語がフッと途切れて「なおこのあとは(ブラックアウト)」みたいな後味を残す作品もあり、え、このあとどうなるの?という困惑を残す後味もあり。読みやすく面白い。ほかにも評判のいい作品を読みたい。2023/02/03
マサ
4
歴史の主役ではない人物にスポットが当てられていて、そちらから見るとその人のその立場なりの深みがあって面白い。中には、これはつらいな、と感じるものもあるが「信長の逃げ道」「迷惑太閤記」はほのぼのとした読後感。2020/06/01
風花 kazahana
3
荒木村重 最低!と 叫んでしまったが 一旦怖じ気づいて逃げてしまったら もう 戻れない。大河ドラマの軍師官兵衡を思い出した。戦国の世に 人権なんてない!どの作品も 歴史物のわりには 読みやすかったです。2020/07/14
renren
3
久しぶりの岩井作品。毎回焦点の当て方がいいな、しみじみため息つきたくなる。迷惑太閤記がよかった。2016/09/26