集英社スーパーダッシュ文庫 ベン・トー ５ 北海道産炭火焼き秋鮭弁当２８５円

著者名：アサウラ【著】/柴乃櫂人【イラストレーター】

集英社（2014/12発売）

• ISBN：9784086305280

内容説明

半額弁当争奪バトルに青春を賭(か)ける佐藤洋(さとう　よう)たちＨＰ(ハーフプライサー)同好会は合宿を終え、地元に戻って日常の争奪戦に精進していた。そんなある日、佐藤のかつての憧(あこが)れのクラスメイト、現在芸能アイドルとして活躍する広部(ひろべ)さんが転校生として現れる。傍若無人(ぼうじゃくぶじん)の振る舞いをする彼女に、案の定巻き込まれる佐藤は、徐々に弁当争奪戦から遠ざかってしまう。さらに、しばしの沈黙を破り、再び立ちはだかる猟犬群たちの乱入で戦闘は激化していき…！　佐藤は「狼(おおかみ)」としての誇りを失ってしまうのか！？　それとも秋鮭(あきざけ)のごとくスーパーに戻ることはできるのか―――！？　庶民派シリアスギャグアクション、原点回帰の第５弾！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[まりも]

半額弁当を巡り、狼と呼ばれる猛者たちが争う物語の第五弾。佐藤の初恋の相手、広部さんが登場する話。前半、後半ともに良かった。まさか5巻目にして、こんなにちゃんとしたラブコメを味わえると思っていなかったので驚いたのと同時に嬉しさも感じました。広部の事をまっすぐ想い続けた彼の姿は普段の変態具合から想像出来ないくらいカッコよくて良かったです。今回のお話を通して、佐藤というキャラの魅力が更に増したように思います。猟犬との弁当争奪戦も熱量たっぷりだったし、今回も大満足です。次巻も楽しみ。

2015/12/21

[海猫]

今回の内容もなかなかに濃かった。止める女を振りきって戦いに赴く男、みたいな任侠映画的展開を堂々と今どきやられるとむしろ感動してしまう。その戦いが半額弁当争奪ってのがまたアホっぽいがカッコイイ。

2011/12/08

[Yobata]

夏休み終盤、実家でも半額弁当争奪戦に参加し、その周辺を縄張りにしている狼を圧倒するという合宿の成果が出ているような佐藤。新学期が始まり、学校の交換留学でやって来たのは、なんと中学時代のマドンナ･広部さんだった。そして剣道部顧問の壇堂が動き出し、真のダンドーと猟犬群が動き出す。猟犬群のリーダー山原は佐藤に執着し襲ってくるが、半額弁当と広部さんの間で揺れる佐藤は…。ついに魔法少女広部さん登場！笑顔で殺人を仄めかし、時を止める少女…まずやばいwwそしてオルトロスも再登場wでもその前の警備員とのバトルは→

2012/04/15

[わたー]

これまで話題にあがっていた佐藤の初恋の相手、広部さんが登場。それを契機に俄かにラブコメづいた展開に。これまでの熱い戦いに冷や水をぶっかけるような人物に対し、彼女ではなく半額弁当を巡る熱き闘争を選んだ佐藤は、狼としての矜持を見せてくれたように感じて良かった。

[トミーリョ]

今回は群像劇としてとても面白く読めた。特にゲストヒロインの広部蘭と猟犬の山原の人物造詣が秀逸。広部はイラストの印象を良い意味で裏切るキャラで読み進める内に深みが出てくる。山原は佐藤への執着っぷりに萌える……というか燃える。ロボットアニメなら「お前は俺の……」とか言って死にそうな危うさがまた良し。本作はあくまで弁当争奪戦なんで人死には出ないだろうが。って佐藤は今回ちょっと危なかったな。弁当と恋や生命が天秤にかけられる世界観ってｗと思いつつ魅了されずにはいられない。

2013/03/21