角川文庫<br> 傘の自由化は可能か

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角川文庫
傘の自由化は可能か

  • ISBN:9784043740055

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内容説明

駅やコンビニや飲み屋に、使いたい人がいつでも使用できる「自由な傘」を置いておく――パリのカフェで、札幌に向かう寝台列車で、日曜日の西荻窪の路上で、泡のように浮かんでくる思い。小説デビュー作『パイロットフィッシュ』で主人公の青年も夢みたシステムは、現実でも可能なのか? 表題エッセイのほか、旅や言葉、本や大好きな周囲の人々など、作家ならではの思索的日常をさりげなくスケッチしたエッセイ集。

目次

ヨーロッパの空(カフェのおきて 白い泡から生まれてくるもの ほか)
記憶の湖(社会への抵抗 「親友」が遺した言葉 ほか)
言葉の宇宙(一本の大木 読もうとして読まなかった本 ほか)
世界の端で(優しさを忘れない 不況を楽しむ ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みなみ

22
大崎さんのエッセイ。淡々とした文体でさりげない日常を描かれていて、人間らしさを感じた。「傘の自由化は可能か」というタイトルに惹かれて読んでみたが、実際に戸田市で実施されたことがあるのは驚き。善意の傘が持ち去られて、戻ってくることはなかったのが寂しい限り。それ以外には、餃子を手作りするエピソードや小鳥にパンをあげるエピソードなど、日常的に色んなことを考えているのがよく分かる。2022/02/25

0kaeri

16
初読みの作者様。北海道出身。大学の時に割り気って話せる仲間を苦労されたとのこと。異性の、しかも男の人も我が儘だったり、子どものような無邪気さが面白かったです!段々と性格がわかったような気がして、共感するところもありまたひとつ良い作品に出会えたと思います。2015/01/30

かおるん

3
このひとの、文章がすき。タイトルにふらふら惹かれて手にとったけど、大正解でした。基本的にエッセイって苦手なんですが、どうしてこうおもしろいんだろう。天使の話に号泣。大崎さんの小説も読みたくなりました。ノンフィクションも、ストーリーも、そしてまだあるならばエッセイも。自分がもしエッセイを書いたときにこれだけの情報量とくすっと笑わせるユーモアと感銘させる文章を書けるだろうか。文字書きというのは、本当に偉大ですね。2011/12/23

ジュール リブレ

3
大崎さん、小説未読ですが、いきなりエッセイから入っちゃいました。小説を書く背景とかきっかけとか。。。2010/07/08

サボテン1113

2
題名の通り、持ち帰り自由な傘を設置した実験の結果は、今の日本なら期待通りというか、自分ならどうする?とか、少し複雑な気持ちになった。毎日信じられないような凶悪な事件が起こる毎日で、昔より良くなったという未来はくるのだろうか。経済の発展に対して、人間の成長は追いついているのだろうか。2024/06/20

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