文春文庫<br> 月島慕情

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文春文庫
月島慕情

  • 著者名:浅田次郎
  • 価格 ¥590(本体¥537)
  • 文藝春秋(2012/05発売)
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  • ISBN:9784167646080
  • NDC分類:913.6

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内容説明

「あたし、あんたのおかげで、やっとこさ人間になれたよ」吉原の年増女郎・ミノにふってわいた結婚話。しかし、身に余る幸せに浸る間もなく、思いもかけない真実が叩きつけられる。ミノが選んだ道とは…。過去をかかえた女の、哀切あふれる恋を描いた表題作「月島慕情」。ワンマン社長とガード下の靴磨きの老人の生き様を描いた、傑作「シューシャインボーイ」。ほか、市井の人々の優しさ、矜持を描いた珠玉の短篇集。著者自身が創作秘話を語る「自作解説」も収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

148
表題の『月島慕情』を含む七つの短編集。慕情という字を表題に持ってきたからか、どの作品もしんみりとさせ、思わず涙がこぼれる。でも、読者を泣かせようとするあざとさを感じさせないのは、浅田さんがどの短編でも名言と思われるような一行、または数行を書かれているからだろう。寒い北海道が舞台の話もあるのに、8月の最後に読むのがぴったりな夏の終わりを感じる話。作品自体もすごくいいものだが、そこに作者自身の解説、さらに桜庭一樹さんの解説があるのが、この短編集を読んだ余韻を一層に高めてくれる。2014/08/31

HIRO1970

140
⭐️⭐️⭐️⭐️リハビリ37冊目。浅田さんは41冊目。短編が7つも入っているかなりお得な一冊です。41冊目ですからそれなりなりに浅田さん慣れしても良い頃だと思いますが、浅田さんのあざとさにやられないように毎回気を張ってはいるのですが、強弱硬軟自在な語り口に毎回唸らされてつつ、かれの術中にハマってしまうのはどうやら避けられない事のようにも思えてきました。う〜んこれが浅田さんの楽しみ方なのかも知れません。個人的には表題作と冬の星座、と最後のシューシャインボーイが良いかなと思えました。2019/12/02

じいじ

134
「夢は惚れた男に添うことでなく、苦界から這い出ることだった」―吉原に生きる女の強かな本音だろう。花魁から身請けされて、下町月島の女将さんになる女心の変化の愛おしさが見事に描かれた表題作。巷の人々を描いた七編、バラエティーに富んでどれも暖かさのある心を打つ作品だ。私の印象作は、盲目の女が実らぬ恋を胸に秘めて力強く生きる話【めぐりあい】。この作品は、著者がマッサージをされながら思いついた小説とのこと。昭和への郷愁を抱かせる【シューシャインボーイ】も好かった。哀歓こもごもの感動作だ。面白い短篇集でお薦めです。2018/04/09

Take@磨穿鉄靴

106
浅田次郎氏の短編集。個人的に浅田氏は短編の方が贅沢に輝く印象。こちらも良作。個人的には冬の星座が良かった。矜持を失い尊大な態度で晩節を汚しまくっている父に読ませたい。大声を出したり物を叩いたり急にいじけたり…。もう少し社会と繋がって欲しい。このおばあちゃんまでいかなくてもさ。★★★☆☆2019/03/12

となりのトウシロウ

96
どんな苦難や逆境にあっても人としての優しさや人のために生きる誇りと矜持を持って立ち向かう人達を描いた7編から成る短編集。吉原の女性を描いた「月島慕情」や大成した社長と靴磨きの老人の生き様「シューシャインボーイ」、目の不自由な女性マッサージ師の話「めぐりあい」など心にジンと来るお話ばかり。中でも大往生したおばあさんの通夜で故人と生前の交流があった人達が次々に偲びにくる「冬の星座」は泣けました。市井に普通に暮らす人達の凛とした素晴らしい生き様がキラキラと輝く珠玉の短編集です。2022/12/11

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