中公新書<br> 大学の誕生〈上〉 帝国大学の時代

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中公新書
大学の誕生〈上〉 帝国大学の時代

  • 著者名:天野郁夫【著】
  • 価格 ¥1,034(本体¥940)
  • 中央公論新社(2014/01発売)
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  • ISBN:9784121020048

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内容説明

日本の大学はどのような経過をたどって生まれたのだろうか。本書は、その黎明期のダイナミックな展開を二巻にわたって、つぶさに描くものである。上巻では、明治一〇年の「東京大学」の設立と一九年の帝国大学誕生の成立から説き起こす。その後、帝国大学が自己変革していくさまと、帝国大学に対するかのように生まれる官立・私立の専門学校の隆盛へと物語は進んでゆく。人と組織が織りなす、手に汗握るドラマ。

目次

プロローグ 帝国の大学
第1章 帝国大学以前
第2章 帝国大学の発足
第3章 帝国大学の整備
第4章 専門学校群像
第5章 「私立大学」の登場

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

isao_key

6
日本の大学がいつ、どのような経緯をたどってできてきたのかを、当時の資料を使い詳細に調べ上げた力作。創設当時の大学運営の困難さが、いかに難しいものであり、いい加減だったのかがよく分かる。「従来開業」という形で、明治維新以前からの漢方医たちにも限定的に開業資格が認められた医師の場合には、学歴とも資格試験とも無縁な「その他」の医師がまだ48%も占めていた。大学卒は4%、専門学校卒16%と、明治30年代後半になっても学校を出た医師は、全体の2割にしか過ぎなかったという。福沢は学問には3つの道があると考えていた。2015/11/16

takao

2
ふむ2021/04/12

ロラン

2
学者らしい淡々とした筆致で書かれており、内容的にも公文書史料に基づく制度史が中心。人物群像的な内容を期待して読むと、少し期待はずれかもしれない。しかし、そこから人間のドラマが読み取れないわけではない。法学系私学の学生数だとか、帝大生の進路のデータだとか、そういう物言わぬ数字が、当時の若者の「立身出世」の物語を、いかに雄弁に語ることか。大学について知るには、専門学校や中等教育に関する知識も欠かせないため、それらの知識をある程度網羅的に学べる、日本近代教育史のテキストとしても優れた一冊である。2017/08/08

水道水

1
職務・研究上の必要性から手に取った。面白い内容とは言えなかった。史料研究の重要性は理解できるものの、時系列による羅列では、一般の人の興味は湧かないだろう。現在の問題にどのようにつながっているのかを示すことができれば、身近なトピックとして一般の人に受け入れられ、興味・関心を持ってもらえるだろう。さらに、そのような内容の工夫が現在の高等教育の問題を考える一助になると思った。2018/03/05

rbyawa

0
h062、少し前に学校制度の成り立ちを調べようとしてあまりの資料のなさに挫折したものの、多分この本の中で語られていた「大学と小学校は全く別の誕生をした」「その間をつなぐ教育機関は存在しなかった」と言われていた辺りの事情なのかなぁ。ただし帝国大学に関しては欧州の大学機関に遜色がなく、むしろ米国を凌駕していたらしく、そんなだから成人しか出来ず…という状況になるというと、誇ってる場合じゃなさそう。帝国大学に関しては入学人数が規定に満たないという状況が続いたとか、しかし、だからって私学苛めしてもしゃあないよな…。2017/08/29

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