内容説明
聖条学園に入学した日坂菜乃は、ひとりの上級生と出会う。文芸部部長、井上心葉【このは】。彼に惹かれ、勢いで文芸部に入部してしまった菜乃だったが、心葉の胸には既にひとりの“文学少女”が宿っていた。まるで相手にされず、落ち込む菜乃。けれど、彼女がある事件に巻き込まれ、追い詰められたとき、心葉は告げる。「気づかないふりも、目をそらすことも、もうしないって誓ったんだ」――文学初心者の少女が物語に隠された真実を探す、もうひとつの“文学少女”の物語!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
64
深深と、白い花吹雪の中で出会った少年。鉄柵の向こうから泣かないで、と祈った声は届かず……立場の違いが、泣く人に触れ慰められない。なぜかシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』を思い出してしまった。季節は死んで入れ替わり、中庭の木の下で、再び『文学少女』の物語が息を吹き返す……。このお話は、全く本に触れずに育った菜乃が少しずつ本を読んで、物語を想像していく『文学少女見習い』の部分と心葉が今度は自らの言葉で、想像で、文学少女のように人々を導く『文学少女見習い』二つの部分から成り立っているのだな、と思いました。2011/09/05
た〜
62
暴走娘、菜乃に振り回されるコノハ君。はたして操を守り通せるのか!?本編は男女4人の愛の掛け違いが生んだ悲劇。残された二人の行く末はいかに?2012/06/29
Yobata
59
文学少女・天野遠子が卒業した聖条学園に入学してきた日坂菜乃。彼女は入学直前に一人の上級生に会い惹かれる。その男子は文芸部部長になった井上心葉。心葉に近づく為に文芸部に入部した菜乃だったが、心葉の胸には既にひとりの少女が。そのため全く相手にされないがそれでもめげずに文学少女になろうと頑張る菜乃。そこに図書館で心中相手を探しているという松本和という少女と出会う…。菜乃が文芸部に入部する「初戀。」の短編と、近松門左衛門の『曽根崎心中』を題材とした「心中。」の二話。遠子が卒業し心葉が三年生で部長になった文芸部に→2013/09/06
くろり - しろくろりちよ
55
遠子先輩が卒業したあとの一年が始まる『見習い』シリーズ。文学少女になれない日坂菜乃と、文芸部部長になった心葉。近松門左衛門の『曽根崎心中』に準えたストーリー。「だって、この世で一番確かな愛の形は、一緒に命を終えることでしょう?」ハッピーエンドのあとにもお話が続くのは、とても怖い。同じことを思っていたから…心中という歪な愛の形を支えにする二人がよく解っちゃった…。死で終わらせようとするのは、気持ち悪い逃げなのかな。うん…考えさせられる。二人は一生懸命遠子先輩の背中を追ってる。まだ未熟者だけど頑張れ心葉!2012/04/11
まりも
49
再読。外伝第一弾の題材は「曽根崎心中」。心葉に惹かれ、勢いで文芸部に入部した少女・菜乃が、物語に隠された真実を探す話。心葉の視点で進む本編とは違い、こちらは心葉の後輩・菜乃の視点で進むので、同じようで違うそんな新鮮な気持ちで物語に入り込むことが出来ました。見習いの方は読んでいてソワソワするというか、保護者みたいな気持ちになりながらページを捲っちゃうんだよなぁ。心葉も成長してるけど、菜乃とお互いの足りないところを補い合って物語を読み解いていく感じがとても良かったです。見習いは見習いで良いもんだなぁ。2016/11/03
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