内容説明
「演奏会ってことは、歌ったり楽器を弾いたりするんですか?」 「しますよー。見てみますか?」 そう言って目の前の美しい人魚が岩陰から取り出したのは――なぜか一台のノートパソコンだった!? 「電源はそこにラインを引いてるです」 「インフラの整った砂浜だなぁおい!」 幻獣が棲む島オルキヌスに調停員として赴任した稲朽深弦。その職務は、オルカ間のトラブルを調停することだ。だが、実際に出会うオルカは予想の斜め上をいく面々ばかりだし、師事するはずの先輩調停員・秋永壱里は失踪中!? 言葉を武器にオルカたちとわたりあう、駆け出し調停員のネゴシエーション・コメディ開幕!! 第1回GA文庫大賞・奨励賞受賞作! ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とわとわ
2
ギャグは、一つ一つはおもしろくない。最初はひいた。が、うまくギャグをかぶせていくことで、最後には笑わされた。勢いのあるギャグというよりも、上手い安定したギャグ。 調停方法は……新米だから、こうなるのかなあ。でも、訓練を積んだ人間だから、もう少し狡猾でも。それに調停なのだから、もうすこしこう利害関係を計算して、皆が得できるようなものが。これはどちらかというと「お主、なかなかやるな」「……お前こそ」というスポ根もの。でも、狡猾ではないのも良さか。スポ根ものみたいな良さも感じたし2010/03/17
みかど
2
いい土蜘蛛でした2009/05/30
マロ
1
説得をメインにしたネゴシエーション小説。設定は面白く、安易なバトルで解決させない姿勢に好感が持てる。日常系のギャグがファンタジーの舞台と乖離している気がして笑えなかった。もっとオルカの生態に絡めたいじり方や解決のさせ方を見たかった。2014/04/10
壱片時乃
1
幻獣の間のいざこざを人間が「言葉」を武器に仲裁するという設定は非常に面白い。既存のファンタジーでおなじみのハーピー、ケンタウロス、ケットシーなどが登場しますが、それぞれ個性的に描かれています。しかし残念だったのは言葉巧みに争いをおさめるという設定が生かし切れていない点。理路整然と解決する様を期待していたですが、その場の勢いだけの屁理屈ばかりで解決していたのがどうも不満でした。ただ全体的には、個性的で素敵な雰囲気の作品だと思います。2010/03/09
かそ
1
突っ込んだら負けというよりしゃべったら負けって感じがした・・・2010/02/25