内容説明
神戸で「酒鬼薔薇」事件が起こったのが1997年。その28年前、そっくりな事件が東京近郊であった。同級生を殺し、その首を切断した加害者は、当時15歳の少年。息子の死から40年近く経ったいまも、被害者家族は事件を重く引きずっている。歳月は、遺族を癒さないのだ。一方、犯人の父は、約束の賠償金をほとんど払わぬまま死亡。犯人は“立派に更生”し、なんと弁護士として成功をおさめていた。被害者家族に光を当て、司法を大きく動かした、執念のルポルタージュ。
目次
白昼夢
二十八年前の「酒鬼薔薇」
消えた記憶
闇に凍える家
母が壊れる
死の世界へ
救世主
暗夜航路
父の涙
リストカット
父が逝った
少年Aの行方
父の死後