内容説明
「出かけるぞ」。突然宣言したシドは、アニス、ジークとなぜか嫌がるビアンカを連れて、ノアに乗って旅立った。その目的地は、魔法使いの塔が立ち並ぶとい う“紫水晶通り”。そこでアニスは、シドの旧友であるムルタン老人と出会い、シドは計らずも“アイツ”との再会を果たしてしまうのだった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
らじこ
6
うーん…期待が高すぎたのかな。相変わらず一気読みできる安定した面白さ。だけど1~2巻までと比べるとちょっと拍子抜け。以前はもう少し児童文学よりで深みがあった気がしたんだけれど、今回は全体的にマンネリ化が見られ、なんだか物足りなかった。とはいえ、このシリーズの面白さは、親子の絆や確執がテーマの一つであること。最近マンネリ化したテンプレートのような萌え狙いの展開がなく、純粋に親子として成長していく二人を描いてくれていること。萌え狙いの展開が嫌いな人や飽きた人には素直に楽しめる作品だと思う。2013/10/13
こばこ
2
女の子もかわいい。極端な話、例えばストーリーがなくて登場人物がだべっている場面がダラダラ続くだけでも最後まで読むだろう。それくらいこのシリーズのキャラクターのやりとりが気に入った。2014/08/02
(▼皿▼)<デデンデンデン
2
最高。妄想力たくましい少女アニスの一挙一動を眺めるのが楽しくてたまらなかった。何度シドに叱られてもヘコタレないとこはある意味尊敬できた。台風少女に振り回されっぱなしのシドも、変わってしまった生活に文句たらたらの割に、言葉の節々に楽しんでいるのが丸わかりなとこが可愛い。父との呪わしい過去があるだけに、にぎやかな現在の輝きが際立っていて良し。2009/11/25
maijar
2
全然百合っぽさを感じないんだけど、でもアニスとビアンカの楽しそうな会話が素敵なんですよねー。2009/04/09
ちかもり@再出発
1
物語の方向を決定づけているのはシドの行動がほとんどなんだけど、シドはもともと口数の少ないキャラなので極端に説明不足なところがあって、それが読者にも物語の方向感をつかみにくくさせるている印象。そのせいか読みながらストレスを感じることがある。その一方でアニスとビアンカとアリエルの会話は楽しいといった面もあり、徐々に味が分裂しつつある。迷走とまでは言わないがどういう方向に作品をまとめたいのか作者も迷っているのかもしれない。お話としてはシドの過去が少し明かされたものの、シドの父との争いなどほかの謎も深まった。2014/04/16