小学館文庫<br> 沢彦(上)

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小学館文庫
沢彦(上)

  • 著者名:火坂雅志【著】
  • 価格 ¥715(本体¥650)
  • 小学館(2015/06発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094083675

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内容説明

「後世の事頼み候」
平手政秀より傅育係を依頼された妙心寺派の僧・沢彦は、信長がただの“うつけ”ではないことをいち早く見抜き、その器量が未だ萌芽をもみせぬ少年期から、人として、武将としてのさまざまな智恵をさずける。信長も「師僧」と慕って信頼を寄せ、自分を高めていく決意を固める。
弟子を天下人にする夢と己の野心を重ね合わせて全国制覇の青図を描く沢彦は、信長を尾張統一、桶狭間での今川軍撃破、さらに足利義昭を奉じての上洛へと導く。
歴史の闇に葬られた知られざる名参謀の夢と野心を、新史料から描き出した意欲作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のり

51
こんなに凄い参謀を知らなかった事が恥ずかしい。信長の傅育として幼少期から支え、「うつけ」の仮面を被っていると見抜く眼がある。誰にも靡かなかった信長が師僧と呼ぶ位、大幅な信頼を置く。今川家の太原雪斉と同じ妙心寺、出身だけあって雪斉を超えようと、信長と天下を目指す。群雄割拠の土地柄、策を廻らせ羽ばたいていく。信長という名、父の葬儀の抹香投げ、岐阜の地名、天下布武の印も沢彦の進言であった。下巻へと突入。2017/06/19

Willie the Wildcat

24
僧侶。世俗から隔離。宗教を通して学問、理念、思想を習得。一種独特、かつ閉鎖的な世界を超えた活躍。師僧。『天下布武』の印など史実が乏しい沢彦を、信長に重ねる。野望の根底。雪斎、快川そして沢彦。実現への過程と役割の差異。三者三様。生き様の違いが戦国時代を反映。早蕨の存在が気になるところ・・・。2014/07/26

再び読書

5
読み進めるほどに浮かび上がる軍師と言っていいほどの役割をこなす沢彦。表舞台の歴史ではあまり取り上げられる事の無い人物だが、信長の教育係りから後の参謀へと変貌していく。師弟ともに冷徹な生き様を突き進む。「天下布武」とは七徳の武を備えた者が天下を治めるという意味がある事も初めて知った。日本語は奥が深い事を教えて再認識させてくれた。「心頭滅却すれば火も亦た涼し」が沢彦の兄弟(ひんでい)の快川紹喜の言葉とこの本で知った。少しエネルギーとスピード感にかけるのが難点。2012/11/06

naolog

3
さわひこに見えるたくげん。信長にこんな参謀いたんですね。2018/11/09

Ryuji

3
★★★★★織田信長の参謀と言われた沢彦宗恩が主人公。史料がほとんど無いと言われる人物ですが、さすが火坂さんです。どこからがフィクションなのかわからないくらい違和感無くストーリーが進みます。織田信長というと戦略構想から何から全て自らが考える独裁者のイメージですが、この本では沢彦との二人三脚で天下統一へ向かいます。上巻は吉法師といわれた子供の頃から上洛・金ヶ崎の退陣・姉川の合戦まで。奇抜な物語展開も無く、織田信長の小説を読みたい人にもこの本はお薦め。2013/02/11

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