内容説明
継母に幽閉されて育った与一郎は、ある晩、狐の面をつけた男に救い出される。匿われた先は、大正の帝都で盗人たちを取り仕切る屋敷だった。弱りきった与一郎の面倒を甲斐甲斐しく見てくれる藤吉。彼もまた、神業と賞される掏摸の名手だ。ふたりは惹かれ合うが、そこには非情な運命が待ち受けていた――。匂い立つ大正浪漫の中で繰り広げられる、壮絶な愛憎劇。待望の新シリーズ、いよいよ開幕!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
そらねこ
24
読んで分かったのだけど、これは1巻で「夏夜のたまゆらに」へ続きます。浅黄色とか薄墨色と言ったほんのりと薄暗く、でも情と暖かさの滲む風情で私は好きだ♡時代は昭和初期とか大正といった雰囲気。与一郎が義母に虐待された末、引き取られた義父は摺りの元締め。弱った与一郎を大切に育てた兄弟子の藤吉と情の通い合う仲に。雰囲気が凄く好き。ブログってます。http://soranekotan.blog.jp/archives/24957044.html2018/03/10
フキノトウ
21
ぼわんとし籠ったような雰囲気のお話。藤吉(14歳くらい?)が蔵に閉じ込められていた与一郎(14歳)を助け、看病して執着していくという過程が好きです。二人の幸せがどこか脆くて最後の結末には納得。ただこのまま終わってほしくはないので続きがとっても気になります!スリの親分の熊次が渋い!2014/06/23
ムック
10
最近のホワイトハート、恐るべしwwまだスリが活躍していた大正時代。そのスリの名手の一家に助けられた与一郎、そして彼に執着する藤吉。この2人に辛くのしかかる宿命。この時代独特の義理や粋、そしてどことなく漂うほの暗さ、ものすごくツボにはまりました。文学作品の様な少し硬めの文体も江戸っ子口調もなおよし。すぐに次を読もうっと♪2010/11/20
ハルカ
5
まるで文学作品を読んでいるかのようなストーリーでした。一つの事件が元となり、そこから道をたがえることとなる与一郎と藤吉。愛しいのに憎い、近くにいるのに遠く感じられる気持ちの行く末はどこなのか・・・続きが気になる一冊です。2010/08/16
とり
4
図書館にて発見。作者さんが大正浪漫好きなんだな~ってひしひしと伝わってくる文体で素敵でした。結構好きな雰囲気でさらさらと読んでしまいました。与一郎と藤吉の関係が、とても重くて共依存っぽいな。簡単に言葉にできないような思いがあるように感じます。最後まで義理を通す与一、与一のことだけを想う藤吉、すれ違った二人がどうかもう一度会えればいいのに。2012/06/25
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